動画や写真撮影していると、せっかく撮った動画や写真に気になる縞模様やちらつきが出ていませんか?それは「フリッカー」かもしれません。
この記事では、フリッカーの原因と誰でも簡単にできる対策方法をわかりやすく解説します。
フリッカーとは何か?
フリッカーとは、光源の明滅が原因で映像に縞模様やちらつきが発生する現象のことです。
特に蛍光灯やLED照明下で動画撮影を行う際に発生しやすく、映像の品質を大きく損なう可能性があります。
フリッカーの発生原因
フリッカーが発生する主な原因は、次の3つです。
蛍光灯やLED照明は、交流電流によって点灯しており、人間の目には感知できない程度の高速で点滅を繰り返しています。
このため、カメラのシャッタースピードと光源の点滅周期が一致したり、近くなったりすると、点滅が映像にそのまま写り込んでしまい、フリッカーが発生します。
また、電源周波数は地域によって異なり、東日本は50Hz、西日本では60Hzとなっています。このため、東日本でフリッカーが出ないように設定したカメラを西日本で使うとフリッカーが発生することがあります。
フリッカーの発生メカニズム(原理)
フリッカーは次のようなメカニズム(原理)で発生します。
- 光源は、電源周波数に同期して点滅を繰り返します。
- カメラのシャッターが開くタイミングによって、光源が明るい状態か暗い状態かが決まります。
- シャッターが開いている間に光源が明るくなったり暗くなったりすると、映像に明暗の差が生じ、縞模様やちらつきとして現れます。
フリッカーが発生しやすい状況
特に、次のような環境下ではフリッカーが発生しやすくなります。
- 蛍光灯やLED照明下での撮影
特に、古いタイプの蛍光灯や調光機能付きの照明では、フリッカーが発生しやすい傾向があります。 - 高シャッタースピード(フレームレート)での撮影
フレームレートが高いほど、シャッタースピードが速くなるため、フリッカーが発生しやすくなります。 - スローモーション撮影
スローモーション撮影では、シャッタースピードが遅くなるため、フリッカーが発生しやすくなります。
フリッカー対策
フリッカーを防ぐにはいくつか方法があります。ここでは主な3つの方法を紹介します。
シャッタースピードの調整
フリッカーを防ぐためには、光源の点滅周期よりも遅いシャッタースピードにすることが基本です。(※早いシャッタースピードはフリッカーが発生しやすくなります)
具体的には以下のシャッタースピードにします。
また、照明の種類によってもフリッカーの出やすさが異なります。
グロースタータ式蛍光灯の場合は、1/120秒以上は避けます。インバータ式蛍光灯は比較的フリッカーの影響を受けにくいです。
シャッタースピードとフレームレートの関係については下記をご参考ください。
フリッカー軽減機能の使用
一眼レフやミラーレスカメラには基本的にフリッカー軽減機能がついています。
フリッカー軽減機能は、カメラが光源の点滅周期を検出し、その周期に合わせてシャッターを切るタイミングを調整することで、フリッカーを低減する機能です。
▼(参考)Canon EOS R6 markIIの場合
↓
NDフィルターを使う
フリッカー対策をするためにはシャッタスピードを1/100や1/120以下にする必要があります。
シャッタスピードが遅くなるとカメラに入り込む光の量が多くなり白飛びしてしまうことがあります。そんなときはNDフィルターを使うことで、シャッタースピードが遅くても明るくなりすぎることを防ぐことができます。
NDフィルターについては下記をご参考ください。
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