今回は、RAW現像における「ホワイトバランス」の「温度」と「色合い」に焦点を当て、写真に与える影響や、白黒画像への応用、そして、あなたの作品に個性を与える印象操作について深掘りしていきます。
「なぜ同じ場所なのに写真の色味が違うの?」「もっと温かみのある感じにしたい」「もっと冬の寒さを強調したい」そんな悩みをお持ちのあなたへ。
この記事では、Affinity Photoのホワイトバランス機能を最大限に活用し、あなたのRAW写真を、より魅力的な作品へと昇華させるためのヒントを満載でお届けします。
ホワイトバランスとは何か?
ホワイトバランスとは、写真の中で白を白として正しく再現するための調整です。
写真は光源の種類によって、写真の色味が変わってしまうことがあります。例えば、夕焼けの光の下で撮影した写真は、全体的に赤みがかって見えたり、蛍光灯の下では青みがかって見えたりすることがあります。
ホワイトバランスを調整することで、これらの色味を補正し、より自然な色合いを実現することができます。
ホワイトバランスを調整する方法はいくつかありますが、その中でも主要な要素が「温度(色温度/ケルビン)」と「色合い」です。
温度(色温度/ケルビン)とは何か?
色温度とは何か?
色温度とは、光の色を数値化したもので、単位はケルビン(K)を用います。
物体を熱していくと、最初は赤く光り、温度が上がると白っぽくなり、さらに温度が上がると青白く光るという現象があります。この時、光の色と温度の関係を数値で表したのが色温度です。
- 低いケルビン値: 赤みがかった光(例:夕焼け、白熱電球)
- 高いケルビン値: 青みがかった光(例:曇りの日、蛍光灯)
なぜ色温度を調整するのか?
色温度を調整する目的は次の2つです。
光源の種類による色かぶりの補正
異なる光源下で撮影された写真には、それぞれ特徴的な色かぶりがあります。色温度を調整することで、この色かぶりを補正し、より自然な色合いを実現できます。
写真の雰囲気作り
色温度を意図的に調整することで、写真の雰囲気を大きく変えることができます。例えば、夕焼けの写真をより暖かく見せたい場合や、冬の風景を冷たく見せたい場合などに有効です。
(色)温度の調整
デフォルトの色温度(4468K)
例えば次のようなRAW画像があるとします。
デフォルトの温度は4468Kです。
色温度を上げる(14125K)
色温度を上げると赤っぽくなります。(14125K)
温かくてノスタルジックな印象に変わりました。
色温度を下げる(2100K)
色温度を下げると青っぽくなります(2100K)
印象も冷たくて少し怖いホラーな感じになります。
元に戻す
変化させた色温度を元に戻したい場合は、スライダーの「〇」をダブルクリックします。
色あいとは何か?
色合いとは「赤、黄、青」といった色の種類やバランスを指し、写真の雰囲気をより細かく調整するものです。
現像ペルソナではスライダーを動かすことで色のバランスを調整します。
デフォルトの色合い(0%)
デフォルトの色合いは0%です。
色合いを上げる
色合いを上げるとピンクっぽい色調になります。
色合いを下げる
色合いを下げると緑っぽい色になります。
ホワイトバランスツール(画像の中から白を選択する)
「ホワイトバランスツール」を使うと、画像の中で基調の白色となる場所を選んで、自動で温度と色合いを調整することができます。
ホワイトバランスが自動で調整されました。
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