Instagramを効果的に活用したいけど、どこから手をつければいいかわからないという方も少なくないと思います。
本記事では、Instagramの基本機能やアカウントの解説戦略、どういった内容が評価されるかといったアルゴリズムを解説しています。
- なぜInstagramをやるべきか?
- インスタは安い(相場)
- インスタ広告の使いどころ
- インスタで売上が出るまでの流れ
- エンゲージメントを上げるために重要なこと
- エンゲージメントと広告の関係
- インスタを始めるにあたって考えるべき3つのポイント
- 企業 or 個人のアカウント
- マス or ニッチどっちに寄せるか?
- 自社 or 他社どっちで運用すべきか?
- インスタのよく使う機能
- 売れるリール動画の作り方
- 最適な投稿時間
- テーマの探り方
- 当たった投稿を繰り返す
- 投稿の目的を明確にする
- フォロワーを増やすだけではダメ|ターゲットがズレる
- エンゲージメントを上げる
- 売上を上げる
- 投稿の割合
- 3つの投稿の作り方
- 投稿の内容のポイント3選
- 分析方法
- マネタイズ
なぜInstagramをやるべきか?
Instagramに限る話ではありませんが、SNSをやるメリットには以下のようなものが挙げられます。
リーチできる層が広がる
InstagramなどのSNSには特定の層のユーザーがいます。これまでWEBサイトでしか集客してこなかった場合、新たにInstagramを始めることで全く新しい客層にアプローチすることができるようになります。
ブランディングができる
Instagramで、企業などのテーマや色、方向性を絞った投稿をすることで、このアカウントはこういう会社/個人/チャンネルであることを周知させることができます。
そのためには、1つの軸となるテーマを決める必要があります。このテーマが企業イメージにも大きく関わり、企業イメージを社会に対して共通イメージを持ってもらうことができます。
この共通イメージこそがブランディングです。
「〇〇」と言ったら「△△」というところまで持っていけたらブランディングが確立されている状態です。
エンゲージメントが高い
InstagramはWEBサイトなどの他のメディアと比較して、フォロワーとの距離が近い傾向にあります。
つまり、より密接なファンを作りやすいということです。
インスタは安い(相場)
投稿の外注費用
WEBサイトを作る場合、作成する内容にもよりますが、100万円前後から、高いものだと500万ぐらいする場合もあります。
中小企業などなかなか手を出せないのも事実だと思います。
そんなとき、インスタ(簡略化のため以下インスタとさせてください)は比較的安い金額で外注することができます。
例えば、クラウドワークスなど1投稿500~1,000円ぐらいで受けてくれる人がたくさんいます。
つまり、10万円で100~200投稿できるというわけです。
1日1投稿100日チャレンジするとなると大変な気がしますが、それが10万円でできるということです。ブログ記事1本外注するとそれ以上の金額になる場合があるので、その点を考慮してもかなりお得なツールと言えます。
広告費用
インスタは広告費も比較的安い金額で行うことができます。
広告代理店などでお願いすると月50~100万、年間で600~1000万ほどかかったりもします。
ですが、インスタであれば月3~10万程度で比較的効果を発揮することができます。月5万円の広告費でその10倍以上の売り上げが上がることもあります。
このように、インスタは広告費に対する売上比率(ROAS・ロアス)が非常に高いということもポイントです。
インスタ広告の使いどころ
インスタを運用する中で一番理想的なのはエンゲージメントの高いフォロワーがたくさんいることです。
ですが、インスタ初めたての企業の場合はフォロワーもいないので、商品販売や集客が難しい状況にあります。
そんなときに役に立つのがインスタ広告です。広告を使えば、現在のフォロワー数やエンゲージメントに関係なく、興味関心が近い人にるリーチすることができます。
しかも、前述した通りかなり安い価格でできます。
例えば、マッサージのお試しキャンペーンを打つと、1人あたり500円ほどの広告費で集客できる場合もあります。
インスタで売上が出るまでの流れ
インスタで売上が出るまでの流れは次の4ステップがあります。
たくさんの人の目に留まる(リーチが伸びる)
1つ目のステップは投稿内容がたくさんの人の目に触れることです。投稿した者が閲覧者に届くことをリーチと言います。つまり、リーチが伸びることが初めの第一歩です。
フォロワーが増える
リーチが増えるそのうちの何割かが興味を持ってくれます。
興味を持ってくれたユーザーはプロフィール欄に飛んできて、そこからフォロワーになってくれます。
エンゲージメントが上がる
投稿するとフォローしてくれた人に通知がいったり、投稿が表示されやすくなります。
このためフォローしてくれている人たちは、フィード投稿、ストリーズ、リール動画といった投稿を定期的に見ているうちにエンゲージメントが上がります。
つまり、興味関心の度合いやファン化の度合いが上がっていきます。
インスタのいいところは、このエンゲージメントを低予算で上げられるということです。
商品が売れる
エンゲージメントの高い人は「ファン」です。
最初の頃は商品の説明をしても「それって本当?証拠は?」と言っていた人たちも、ファンになることで「この人が言うなら!」という状態になり、商品の細かい説明をしなくても商品が売れる状態になります。
ファン=信者、つまり向こうが、こちらに対して信頼性を持っている状態です。
エンゲージメントを上げるために重要なこと
エンゲージメントを高める、つまり、強固なファンになってもらうために重要なことは、リピート率を上げることです。
一度接触した人でも、その後に興味関心のない投稿ばかりだと「もういいや」といって離れていってしまいます。
そうならないように、「何度も見たい」「もっとこの人の情報が知りたい」「わかりやすい」といった感情を抱いてもらうようなリピート率を上げる投稿をすることが非常に大切です。
リピート率が高いと思われるクリエイティブを投稿することも大切ですが、何よりも実際の数値であるリピート率を追うことが大切です。
エンゲージメントと広告の関係
インスタのエンゲージメントと広告には非常に密接な関係があります。
それは、広告はフォロワーに表示されやすいということです。そもそも、フォロワーは既にアカウントの方向性やテーマ、ブランドに興味関心を持っている人です。
そういう人たちに対して関連する広告を表示すると、目に入る機会が増えて購入してくれる確率も上がります。
この仕組みは、インスタで月3~10万円の広告費用で、10~20倍のパフォーマンスを得られる理由の一つです。
インスタを始めるにあたって考えるべき3つのポイント
インスタがいかにエンゲージメントが高く、安い広告費で高いパフォーマンスをあげられるといっても、適用なアカウントや投稿では効果を発揮することはできません。
初めに、アカウントから投稿まできちんとした設計をしておく必要があります。
企業 or 個人のアカウント
アカウントを作るときに、一番初めに重要になってくるのがそのアカウントを「企業」として運用するか「個人」として運用するかです。
「企業」なのか「個人」なのかでプロフィール欄や投稿する内容が大きく変わります。
ただし、どちらか一つでなければいけないわけではありません。
一番の理想は、「企業」も「個人」アカウントも両方作るということです。管理や投稿の手間は増えますが、きちんとしたすみ分けができ、より高いパフォーマンスを発揮することができいます。
企業アカウントでやること
企業アカウントでやるべきことは、自社の商品を紹介していくことです。
ブログやニュース的な使い方になります。個人よりもより公正・公平でフォーマルな配信に向いています。
ただし、この方法では集客力があまりありません。
個人アカウント
企業アカウントではファン化したり集客力を上げるということが難しい傾向にあります。
そこを満たしてくれるのが個人アカウントです。
個人アカウントでやるべきことは、その業界の旬なネタやお得な情報を届けることです。
例えば、保険会社が個人アカウントを作った場合は、保険に関するお得なネタや最新の法律情報などを届けることで、ファンが増え集客力を上げることができます。
マス or ニッチどっちに寄せるか?
マス or ニッチの違い
アカウントをマスとニッチのどっちに寄せるかでも配信する内容が大きく変わってきます。
どっちに寄せた方がいいかは、現在のインスタ上での競合の多さなどによっても変わります。
なお、マスとニッチの違いは、ビッグワードとテールワードのようなもので、例えば「投資」というのがよりたくさんのキーワードを包括するマスになります。
これに対して「NISA」のようにより絞ったものがニッチです。
マスで競合が少ないならマスを狙うべきです。
一方、マスで競合がひしめいている場合は、より絞ってニッチを攻める方が効果的です。
調べ方
インスタ上で自分が狙っている分野にどれだけの競合がいるかを調べるのは簡単です。
インスタでそのキーワードを検索します。
例えば、工務店だとしたら「注文住宅」というキーワードを入力して検索をかけます。たくさんのアカウントが出てきて、かつフォロワーもたくさんいるようなら、競合が多くマスを狙うのは得策ではありません。
輸入住宅のようにニッチなアカウントも多くみられる場合も、マスを狙わず自分のニッチな分野を狙うのが得策です。
一方、他のアカウントがあまり出てこないようなら、マスを狙って配信することでより多くのユーザーにリーチすることができます。大チャンスという状態です。
この場合、30投稿ぐらいでフォロワー数が6,000人を超える場合もあります。
自社 or 他社どっちで運用すべきか?
アカウントの方向性や狙うキーワードが決まったら、次に自社で運用するのがいいのか、他社に運用を依頼した方がいいのかを考えます。
自社で1つ1つ投稿してコツコツ積み上げる方法もありますが、既にたくさんのフォロワーがいる類似するジャンルのアカウントに連絡をとって提携し、自分のビジネスを紹介してもらうという方法もあります。
インスタのよく使う機能
実際にインスタで投稿をするにあたって、どんな投稿ができるかという機能を知っておく必要があります。
インスタでよく使う機能には次の7つがあります。これらの機能をまんべんなく使っていくことがいい運用につながります。
フィード
フィードとは画像の投稿です。インスタで一番最初にできた機能になります。
エンゲージメントを高めるために多用する機能です。
最大で10枚の画像を入れることができます。9枚目や10枚目など最後の画像に「いいねお願いします」といった誘導を必ずいれるようにします。
リール
リールは最大90秒の動画です。縦長、または正方形の動画を投稿することができます。
TikTokやYoutubeショートと似たものです。
ショート動画は中毒性があるためより長い閲覧時間の確保につながります。このため、インスタを運用するメタ社としてリール動画を伸ばしたいという事情があり、5つの投稿の中でも最もリーチが伸びやすい機能です。
TikTokやYoutubeショートと異なり、エンゲージメントを高めて商品が売れるようにしやすいという特徴もあります。
もちろん、すべてのリール動画でものが売れるわけではなく、売れる動画を作るためのポイントがあります。これについては後ろの方でまとめています。
ストーリーズ
ストーリーズとはインスタの画面の上部に並ぶ丸いアイコンのようなものです。
これをタップすることで画像や動画が表示されます。リールやフィードと異なる点はストーリーズは24時間で消えるということです。
アクティブなユーザーほど、気になるアカウントの動向を追うためにストーリーズをよく見ています
ストーリーズを見るのはフォロワーのうち10~20%程度で割合としては少ないのですが、その代わりエンゲージメントは非常に高く、熱心なファンであることがほとんどです。
逆に言うと、ストーリーズを地道に更新していくことでファンのエンゲージメントが強まり、熱心なファンに進化させることができます。
このため、ストーリーズに売りたい商品を投稿することで、商品がよく売れやすくなります。
初期と中期の運用における投稿内容の違い
ストーリーズを上げるうえで注意すべきことは、日常の些細な情報を上げればいいというわけではありません。
そもそも現在のアカウントに対するファンが少ない状態で、「今日何食べました」という投稿をしたところで「そんなもん知らんわ」「それは欲しい情報じゃない」ということでユーザーが離れていってしまします。
このため、初期の段階ではファンが知りたい情報のうちコアで速報性があるものを投稿していきます。
逆に、ある程度コアなファンが増えてくると、私生活にまで興味を持つ人が出てくるので、そういったプライベートなストーリーズの投稿が効果を発揮するようになってきます。
モーニングルーティーンなども中期以降で投稿することで効果を発揮します。
テストとして活用する
ストーリーズの使い方の一つにテストとして活用する方法があります。
1つの商品を売るにしても、様々なコンテンツの作り方があります。
ストーリーズに投稿して反応の良し悪しを確かめ、良かったのもをハイライトに設定することで、継続的に売れ続ける仕組みを作ることができます。
ストーリーズの閲覧数が評価に直結する
インスタのアルゴリズム上、ストーリーズがどれだけ閲覧されるかというのがアカウントの評価に直接的に関わってきます。
より多くの人がストーリーズを見ていれば見ているほど、評価が高くなります。そして、評価の高いストーリーズほど左側に表示されるようになります。
当然、一番左側にあるストーリーズが最も閲覧されやすいので、自分のストーリーズを一番左に表示したいところです。
その場合に有効なのがDMです。DMのやり取りが多ければ多いほど評価が高くなるので、ストーリーズが左に表示されやすくなります。
ハイライト
ストーリーズは24時間で消えますが、そのストーリーズを自分のプロフィール欄にずっと表示しておける機能がハイライトです。
昔投稿したストーリーズをハイライトに指定することもできます。
コアなファンは思っている以上にハイライトをチェックする傾向があります。このため、ハイライトに売りたいものを置いておくことで、継続的に売り上げを発生し続けることができます。
ハイライトに設定するときに重視した方がいいポイントは、自分が売りたいものの中で評判がよかったストーリーズをハイライトにするということです。
1つの商品を売るにしても様々な画像や動画の作り方があります。そのときに、自分が買ってほしいものではなく、あくまで、ユーザーの評価がよかったものを掲載することが重要です。
ライブ
インスタライブもエンゲージメントを高めたり、ものを売るのに非常に効果的な機能の一つです。
ただし、インスタライブに参加する人は決して多くありません。フォロワーが1万人いたとしても、最初に来たのは10人や20人だけということもあります。
このため初めてライブをしたときに「全然人が来ないじゃん」と思う人もかなりいます。
ただ、ライブをすることでエンゲージメントがものすごく上がります。どのぐらいすごいかと言うと、インスタの5つの機能の中でエンゲージメントを最も上げられるのがライブです。その差は他を圧倒的に引き離しての1位です。
ライブの内容で最も多いのはファンの相談やお悩みに応えるコーナーです。いままであったコメントを読み上げて、そこに対する回答をしていくという方法もあります。
エンゲージメントを上げて仲良くなり親密度を上げることが目的なので、必ずしも自分のビジネスに直結する話題である必要はありません。恋愛相談や子育て相談など日常の些細なことも効果的な場合が多くあります。
DM
DMのやり取りが多いほど評価が高くなる
DMは1人1人のユーザーと直接やり取りする機能です。
フォロワー数が増えてくると、コメント欄ではなくDMで質問がくることも多くなります。
このDMがインスタのアルゴリズム的に非常に重要で、DMのやり取りが多いほど評価が高くなる傾向があります。
強力な営業ツール
DMは「〇〇をやっているので、一度Zoomでお話させていただけませんか?」といった、営業ツールとして使うことができます。しかも、思っている以上に強力で結構アポがとれます。
ある芸人さんで奥さんが有名人にDMを送って、超有名人からの出演許可をいくつもとってきたという有名な話もあるぐらいです。
ハッシュタグ
ハッシュタグは投稿の中に「#キーワード」の形式で追加する記述のことです。
ハッシュタグを入れることで、指定したキーワードの塊の中に入り、そのキーワードで検索したときに検索結果に表示されるようになります。
昔はSEO目的で必ず設置することが重要でしたが、今はその使い方での重要度は低くなっています。
ただし、飲食店や実店舗で運営している場合などはハッシュタグを最大の30個までつけた方がいいです。
飲食店などの場合はハッシュタグで検索されるため「#東京ランチ」のように検索されやすいハッシュタグを全てつけておくことが重要です。
飲食店の場合は次の3つのパターンでハッシュタグを作成するのが必勝パターンです。
- 「業態と地名」例: #ラーメン東京
- 「ランチ地名」例: #ランチ東京
- 「カフェ地名」例: #カフェ東京
上記および、その逆パターン「東京ラーメン」「東京ランチ」「東京カフェ」を作ります。
地名も細かくわけるとたくさんあるので、30個は意外とあっという間に埋まります。
売れるリール動画の作り方
売れるリール動画を作る方法は大きく2種類あります。
広告臭を出さない。さりげなく映っている
商品を紹介するリール動画を作る際のポイントは「限りなく自然な紹介をする」つまり、「広告臭をなくす」ということです。
例えば、化粧品を売る場合に、その化粧品をピックアップして「価格は〇〇」「効果は〇〇」のようにその商品を説明するのではなく、綺麗で映える動画を作成して、その中でテーブルの上やイスの上にその化粧品が置いてあり、パッケージなどが見える状態にしておくといったテクニックです。
この「さりげなく映っているだけ」というのがポイントで、それだけで閲覧したユーザーが興味を持って自分から調べにきて、問い合わせにつながるということがあります。
ストーリーで語る
商品ではなく、コンサルタントのように人を売りだしている場合は「ストーリーで語る」というのが非常に重要になってきます。
「過去にこんなにきつくて苦しいことがあった。でも、この化粧品に出会って変わった」というようなストーリーがある動画にすると、閲覧者の感情が動き商品が売れやすくなります。
「とてもしんどかった」「めちゃくちゃきつかった」「死ぬほど辛かった」という話をすることで最初に共感を得ておきます。それから、「これに出会って変わりました」というように最後に少しだけ商品を匂わすようにすることで、商品が売れやすくなります。
このため、共感ではなく知識やノウハウ振ったリール動画を作成しても、バズりにくいし売れにくい状態になります。
最適な投稿時間
一般的に最適な投稿時間は閲覧者が多い18~21時と言われています。
ただし、あくまで目安でそこまでこだわる必要はありません。
(例えば、Youtubeだと20時頃がよく見られる時間帯なので、その2時間前の18時にアップロードするのがいいと言われていますが、インスタではそこまでシビアではありません)
テーマの探り方
アカウントを開設して最初の頃はどのテーマがヒットするかを探っていくことになります。
もちろん、様々な角度から作成したクリエイティブを投稿する方法もありますが、ユーザーにアンケートをして直接聞くという方法もあります。
当たった投稿を繰り返す
フォロワーを増やして、エンゲージメントを上げるために一番重要なことは「当たった投稿を繰り返す」ことです。
これはインスタに限ったことではなくYoutubeでも同じですが、最初の30~50投稿ぐらいまではどのテーマがヒットするかを探り、そこからは、とにかく当たったものを横展開させていく ことで、更にフォロワーを増やすことができます。
当たってる内容を途中で変えると、大きく失速する原因になります。
投稿の目的を明確にする
アカウントを作成してそれぞれの機能の使い方がわかったら、次は投稿の作成です。
投稿を作成する前に次の4つの観点で投稿の目的を明確にすることが大切です。
フォロワーを増やすだけではダメ|ターゲットがズレる
インスタなどのSNSの場合、フォロワーやいいねの数にばかり焦点を当てている人もいますが、フォロワーの数だけを増やそうとするのは非常に危険です。
フォロワー数獲得だけを狙った場合に発生する大きな問題の1つに「ターゲットがズレる」ということがあります。
インスタのフォロワーが増えるメカニズムは次のようになっています。
このときの、3つ目の「フォロワー以外にも表示される」際のインスタのアルゴリズムが超重要になってきます。
つまり、自分がしている投稿のテーマ性が高ければ高いほど、表示されたユーザーが興味を持ちやすく、良いコンテンツとして判定されやすくなります。
ところが、フォロワー数を伸ばすことを狙って、「NISA」「ラーメン」「筋トレ」などの色々な投稿をしたことによってフォロワー数が増えたものの、アカウントの属性が変わってしまいその先のエンゲージメントの向上や売上にまったくつながらなくなるという事態が発生します。
実際、関連性が薄いフォロワーが10,000人いるよりも、関係性がめちゃくちゃに濃いフォロワーが100人いる方がマネタイズにつながります。
エンゲージメントを上げる
逆に、フォロワーが全く増えなかったり、リーチが全然広がらなかったとしても、今いるフォロワーとのエンゲージを上げる目的での投稿がとても重要になることがあります。
既に少し興味を持っている人たちに対して、お客様の声と言ったリールを投稿することで「この人はこんなにも信頼されてるんだ」となり、フォロワーやリーチが増えなくてもエンゲージメントが上がります。
売上を上げる
売上げを上げるために、自分の商品ばかりを紹介する投稿をしていてもフォロワーは増えません。エンゲージメントも上がりません。
このため、売上を上げる投稿の前に、エンゲージメントを高めていくことが非常に重要です。
その上で、売上を上げる投稿をする場合は、次のような方法があります。
商品紹介
商品を紹介する投稿は、もっともダイレクトなパターンです。
自分のストーリーを語る
リール動画などで「こんなに辛い。しんどい。苦しい」「でもそれが〇〇のお陰で解決した」といったストーリー性を持たせることも非常に効果的です。
悩みを狙う
「こういう悩みを持っている人、これ読んで」といったタイトルの投稿を作って、その特定の悩みを持っている人だけをリーチさせて、「その悩みはこうやったら解決できますよ。これ買ってね」という形で、自然な形で商品を紹介する方法も効果的です。
投稿の割合
投稿の割合で決まったものはありませんが、最初のうちのおすすめは「5:1」です。
フォロワーを増やしたりリーチを伸ばすための投稿を5投稿して、次の1投稿を売り上げをあげるための商品説明の投稿にします。
この5:1を繰り返していくことで、継続的にフォロワーを増やしつつ、売り上げを上げていくことができます。
3つの投稿の作り方
投稿の作り方には大きく3つの方法があります。
自分で作る
自分で画像を用意してテキストを書いて投稿を作ります。最も一般的な方法です。
人の投稿を使う(リポスト)
自分で投稿を作る以外にも「人の投稿を使う」方法があります。
他の人が投稿している画像をそのまま自分のところに投稿させてもらうといった方法(リポスト)もあります。
リポストのメリットはフォロワーやリーチが増えやすいということです。
ただし、エンゲージメントはほぼ上がらないのでリポストだけでは効果を発揮できません。
一部引用
リポストで投稿を丸ごと流用するのではなく、おすすめスポット10選といった投稿の中の1つとして使わせてもらうといった方法もあります。
もちろん、この場合も事前にDMで許可をとることが必要です。
投稿の内容のポイント3選
投稿を作るときの内容のポイントは次の3つです。
映える写真や動画を使う
インスタ映えという言葉があるように、とにかく綺麗な写真を使うというのが非常に重要です。
料理などを提供している場合に映えるメニューがない場合は、映えるメニューを開発した方が手っ取り早いぐらい重要です。
タイトルやキーワードにバズワードを入れる
タイトルやキーワードにはターゲットの興味関心をひく内容を入れ込みます。
例えば、金融商品であれば今であれば「新NISA」が圧倒的なバズワードです。
トレンドを追いかけていくか、自分でキーワードを探して行く必要があります。
一度当たりのキーワードが見つかったら、そのキーワードと似た内容で横展開することで、フォロワーを増やしていくことができます。
誘導を入れる
ベタなことですが、「いいねお願いします」「保存おねがいします」といった誘導を必ず入れます。
分析方法
プロほどしっかり分析している
投稿して終わりにするのではなく、「投稿して分析する」までをしっかりと行うことでアカウントの成功率が上がります。
いきなり当てるというのはプロでも難しいものです。プロこそ「どれが当たっているのか?」「なぜ当たっているのか?」を徹底的にやっています。
分析で見えるアルゴリズム
分析をすることで、そのときのインスタのアルゴリズムも見えてきます。
例えば、昔なら「いいね数」や「保存数」「コメント数」が重要な評価の指標でしたが、今は「滞在時間」が重要になってきています。
いいねやコメントが少なくても、その投稿がじっくり見られていたら他の人たちにもリーチしやすくなるということです。
広告運用で見えてくる別の指標
通常のインスタで分析できるデータ(インサイト)は以下のような基本データしか確認することができません。
- いいね数
- 保存数
- コメント数
- リーチ数
- 滞在時間
広告を出稿することでより高度な分析をすることができるようになります。例えば、フォロー単価などが数値で見れるようになります。
プロフィール単価は10円以下
広告を出稿したときに目安となる1つの指標にプロフィール単価があります。良い広告のプロフィール単価の目安は10円です。
例えば、1,000円の広告を出したときに、100人がプロフィールを見に来てくれれば、プロフィール単価は10円になります。
フォロー単価は100円以下
プロフィール単価以外にも、良い広告のフォロー単価の目安は100円以下です。
例えば、1,000円の広告を出したときに、10人がフォローしてくれれば、フォロー単価は100円になります。
分析用の広告費は1,000円でいい
分析用の広告費に数万円や数十万円といったお金をかける必要はありません。
分析にかける広告費は1,000円で十分です。1000円の広告を出稿したときに、プロフィール単価が10円以下、フォロー単価が100円以下になっていれば良い広告だと判断することができます。
マネタイズ
リーチを増やし、フォロワーを増やし、エンゲージメントを上げたら次にすることはマネタイズです。
マネタイズするときのポイントは、マネタイズするためのURLをどこに貼るか?です。インスタでは以下の3か所にURLを貼ることができます。
この3つのURLへの誘導の仕方がキモになってきます。
単純に「プロフィール欄を見てね」でも無いよりはマシですが、本気でマネタイズを狙うなら、ユーザーにどう行動してもらいたいか、どうやってマネタイズのURLにつなげるかを考えて設計を行い、それに合わせて投稿を作っていくことが大切です。