「せっかく買った照明を、自分のカメラに付けたいけど、ネジのサイズが合わない!」 そんな経験はありませんか?
写真や動画撮影の現場では、様々な機材を組み合わせて使うことが多く、ネジの規格は非常に重要です。
1/4や3/8など日本では見慣れない表記が多くわかりにくいように感じますが、主な種類はほんの少ししかなく、一度理解してしまえば大したことはありません。
この記事では、三脚や照明用のネジの規格について詳しく解説し、あなたの撮影をスムーズにするためのヒントをお届けします。
カメラ・三脚用のネジの規格
カメラや三脚用のネジの規格は基本的に次の2つだけです。
それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。
項目 | 1/4インチネジ | 3/8インチネジ |
---|---|---|
サイズ | 約6.35mm | 約9.525mm |
強度 | 軽量、汎用性が高い | 高強度、重量のある機材に対応 |
用途 | ミラーレスカメラ、コンパクトカメラなど | 一眼レフカメラ、ビデオカメラなど |
価格 | 比較的安価 | 比較的高価 |
インチとは何か?
どちらのネジも単位がcmではなくinchが基準になっています。このため日本人には馴染みがなく直感的に何を表しているのかわかりにくいです。
インチは、ヤード・ポンド法という長さの単位系で使われる単位です。日本ではメートル法が主流ですが、アメリカやイギリスなどでは、今でもインチが使われています。
1インチは、約2.54cmに相当します。記号は「in」や「”」が使われます。
国際的にはメートル法[m]が主流であり、インチ[inch]とセンチメートル[cm]を正確に換算できることが求められる場面もあります。
1/4インチネジ
1/4インチネジとは、カメラや三脚など、写真撮影の機材によく使われるネジの規格の一つです。
小型軽量で汎用性が高く、多くのカメラやアクセサリーに採用されています。ただし、使用する機材の重量や用途によっては、3/8インチネジなど、より強度のあるネジを選ぶ必要がある場合があります。
1/4インチネジの特徴とメリット
1/4インチネジは直径が約6.35mmです。カメラ、三脚、照明器具など、様々な撮影機材に広く採用されています。
1㎝以下の小さいネジ直径です。
1/4インチネジが使われる理由
1/4インチネジは、写真業界における事実上の標準規格となっています。多くのメーカーが共通の規格を採用することで、ユーザーは様々なメーカーの製品を自由に組み合わせることができます。
また、カメラやレンズの小型軽量化が進んだことで、ネジも小型化が進みました。1/4インチネジは、その流れの中で最も適したサイズとして定着しました。
1/4インチネジの注意点
重量のある機材やプロフェッショナルな撮影環境では、より強度のある3/8インチネジが推奨される場合があります。
ネジ山の種類によって互換性がない場合があります。一般的なのはUNC(ユニファイ並目)ですが、UNF(ユニファイ細目)など、他の種類も存在します。
1/4”-20とは何か?UNC
1/4インチのネジの中に「1/4”-20」といった表記があることがあります。
「”」はインチという意味です。後ろの「20」は1インチ当たりに20のネジ山があるというピッチを表しています。
なお、20ピッチは「UNC(ユニファイ並目ネジ)の略で、1/4インチネジの一般的なピッチ規格です。
1/4インチネジの主な部品
Ulanzi VL49RGB
小型ライトなのにRGBモードもあり高性能でコスパが優れたライトにUlanzi VL49RGBがあります。
ライト底部のコールドシューに1/4インチネジ(メス)があり、三脚などコールドシュー以外にも接続することができます。
NEEWER SL90 RGB
Ulanzi VL49RGBもいいのですが、光量が弱くバッテリー容量も小さいので、複数つなげたり、こまめに充電する必要があります。
そんな時に便利なのがNEEWER SL90 RGBビデオライトです。RGBでたくさんのカラーを設定できるだけでなく、かなり明るいことで有名です。
しかも、ステーがついていてライト単体で立たせたり、コールドシューに着けている状態で角度を自在に変えることができます。
専用の雲台もついていて、これをつかうと1/4インチの三脚などにとりつけることができます。
1台でかなり万能なライトです。
NEEWER GA010
NEEWER GA010は360°回転することができ、しかもスマホのホルダー部分が自動縮小してくれるため、スマホの落下を防げるホルダーです(安いホルダーだとこの機能がありません)。つくりもかなりしっかりしています。
コールドシューに1/4インチネジ(メス)があり、三脚などコールドシュー以外にも接続することができます。
3/8インチネジ
3/8インチネジは、1/4インチネジと並んで、カメラや三脚などの写真撮影機材によく使われるネジ規格の一つです。
カメラや照明のねじ山は1/4であることが多いため、3/8を1/4に変換する雲台などが多くあります。
3/8インチネジの特徴
3/8インチネジは直径が約9.525mmと、1/4インチネジよりも太く、強度があります。
重量のある一眼レフカメラ、ビデオカメラ、スタジオライトなど、より安定性と強度が求められる機材に多く採用されています。
3/8インチネジが選ばれる理由
一眼レフカメラやビデオカメラなど、重量のある機材は、1/4インチネジでは強度が不足する場合があります。3/8インチネジは、そのような重量のある機材をしっかりと支えることができます。
重量のある機材を使用する際、振動によるブレは撮影の妨げとなります。3/8インチネジは、より強固な固定が可能であるため、振動を抑制し、クリアな映像を撮影することができます。
スタジオ撮影など、プロフェッショナルな環境では、より安定性と信頼性が求められます。3/8インチネジは、そのような環境に適した規格です。
3/8インチネジの注意点
3/8インチネジは当然ですが1/4インチネジ用の穴には合いません。専用のアダプターが必要になります。
また、1/4インチネジに比べて重くなります。一般的に、1/4インチネジよりも高価な製品が多いです。(そこまで大きくかわりませんが、、)
3/8インチネジの主なパーツ
Ulanzi(ウランジ) U-70
Ulanzi(ウランジ) U-70は、プロフェッショナル用の三脚で主に使われている3/8インチネジ用の台座に、超便利なアルカスイスタイプのクイックリリースプレートを備えた360度雲台です。
しかもコールドシューもついているので汎用性は非常に高いです。
3/8→1/4インチ変換ネジもついているので小型の三脚でも使うことができます。
Leofoto NB-46自由雲台
Leofoto NB-46は、高い精度と操作性、そして耐久性を兼ね備えた人気の自由雲台です。耐荷重は30kgです。
金属製ノブを採用し、経年劣化しにくい構造です。また、雨天時にも滑りにくい加工が施されています。また、水準器付で水平を正確に合わせることができます。
プロの写真家や動画制作者から高い評価を得ており、様々な撮影シーンで活躍する雲台です。
Manfrotto(マンフロット)MVH502AH
Manfrotto MVH502AHは、滑らかな映像撮影を可能にするプロフェッショナル向けのビデオ雲台です。特に、フラットベースという特徴から、様々な種類の三脚やスライダーに簡単に取り付けられる点が魅力です。
安心感のある有名メーカーManfrotto(マンフロット)のもので比較的コスパもいいモデルです。
照明/ライト取付用ヘッド(三脚)
照明やライトなどを取り付ける三脚の先端部は、最終的には1/4インチになっているのですが、その前段に太い金属の部分があります。
ここは「スピゴット」と呼ばれる部分です。照明などのソケットをはめてネジで固定するために使います。
スピゴットとは何か?
「スピゴット」という言葉は、一般的に「栓(せん)」や「コック」を意味します。
主に液体を通すパイプやタンクなどに取り付けられ、液体の流れを止めたり、量を調節したりするために使用されます。
三脚におけるスピゴットとは、主にカメラや照明器具などを三脚に取り付けるためのオスネジ部分を指します。
1/4・3/8→スピゴット
最近では照明に専用のアダプターがついているものも増えました。しかし、通常1/4や3/8にねじ込むタイプではなく、スピゴットに固定するタイプです。
通常のカメラに使っている三脚や雲台をライト用として使いたいときは、1/4や3/8インチネジをスピゴットに変換する必要があります。
そういったときはスピゴットアダプターを使います。
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