Canonの一眼レフやミラーレスカメラを使っている人は、カメラの前面にボタンがあることに気付いているひともいると思います。
レンズのすぐ横にあるあの小さなボタン、あれは一体何のために付いているかご存知でしょうか?実は、このボタンは思っている以上に重要で超便利な役割を担っています。
この記事では、このボタンの正体である「絞り込みボタン」について、初心者の方にもわかりやすく解説しています。
「絞り込みボタン」は超便利(というか必須機能)なので、ぜひ最後まで読んで、カメラライフをレベルアップさせてください!
絞り込みボタン
カメラ本体の前面には、通常、レンズの取り外しボタンの他にもう一つボタンがついています。
これは「絞り込みボタン」と言います。
ディスプレイやファインダーではF値の変化を確認できない
絞り込みボタンの解説をする前に、F値とディスプレイやファインダーに表示される映像について知っておく必要があります。
実は、撮影時にF値を変化させても、ディスプレイやファインダーに移る映像は変わりません。常に、F値が最少(絞り最小/最大開放)の状態の映像が表示されます。
このため、F1.8などのボケやすいレンズを使いF値を最小にした状態で、F値をF8やF11のように上げたとしても、撮影前のディスプレイやファインダーの映像は、F1.8の状態と同じになります。
もし、「F値を大きくしたのに、ボケ間が減っている気がしないな、、、」と感じている方がいたとしたらこのことが原因です。
そして当然ですが、撮影前に現在の絞り値で撮影するとどのような写真になるのか事前に確認しておきたいですよね?
そんな要望を満たしてくれるのが「絞り込みボタン」です。
絞り込みボタンとは何か?
「絞り込みボタン」は、現在設定されているF値で撮影した場合の映像を撮影前に確認するためのボタンです。
F値はレンズの絞りを変えるパラメータのため絞り値(絞り数値)とも呼ばれます。このため、現在のF値(絞り込み数値)を確認するためのボタンということで「絞り込みボタン」と呼びます。
絞り込みボタンを押すとどうなる?
絞り込みボタンを押すと、設定されている絞りの数値に合わせてレンズの絞りが絞り込まれます。つまり、この時初めて設定したF値の状態になるわけです。
これにより、被写界深度が確認ができるようになり、絞り込まれた状態の画像をファインダーや液晶モニターで確認できるため、撮影前にボケ具合をイメージできます。
露出は固定される(AEロック)
絞り込みボタンを押している間は、露出は固定された状態(AEロック)になります。
このため、カメラを動かして構図を変えても露出は変化しません。
絞り込みボタンを使うメリット
絞り込みボタンを使うことで次のようなメリットがあります。
- 撮影前のイメージ作り
ボケ味を意識した撮影をする際に、事前にイメージを固めることができます。 - ピントの合う範囲の確認
どこからどこまでがピントが合うのか、事前に確認できます。 - 露出の確認
絞り込んだ状態での露出を確認できます。
絞り込みボタンの使い方
絞り込みボタンを使う大まかな流れは次のようになります。
- 撮影したい被写体にピントを合わせます。
- 絞り込みボタンを押すと、レンズが絞り込まれ、ファインダーや液晶モニターの画像が暗くなります。
- 絞り込まれた状態の画像でボケ具合(被写界深度)などを確認します。
- 必要であれば構図を調整します。
- シャッターボタンを押して撮影します。
動画撮影時は不要(機能しない)
絞り込みボタンは写真撮影モードでのみ使うことができます。
動画撮影時は設定してあるF値でライブビューとなるため、絞り込みボタンは機能しません。
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