【フォント】ゴシック体とは何か?中ゴシックBBB、ヒラギノ角ゴシック、游ゴシック、Noto Sans CJK JPの違いや与える印象まとめ

Design

日本語フォント(和文フォント)には様々な種類があります。その中でもよく耳にするのが「ゴシック体」です。

ここでは、ゴシック体とはどんなフォントか?や代表的なフォントについて解説しています。

主な日本語フォントとその特徴
  1. 明朝体:横線が細く、縦線が太いのが特徴で、読みやすい書体。
  2. ゴシック体:全体的に太く、角張った形が特徴で見やすく、視認性が高い書体。
  3. 丸ゴシック体:ゴシック体を丸く柔らかくした書体。
  4. 筆書体:手書きの筆の動きを表現した書体。
  5. UDフォント(学参書体):視覚障害者の方でも読みやすいように配慮された書体。教科書などで使われる書体。
  6. デザインフォント:個性的な形や装飾が施された書体。


ゴシック体とは何か?

ゴシック体の特徴

ゴシック体は、横線と縦線の太さがほぼ同じで、セリフ(小さな装飾)がない書体です。以下のような特徴があります。

ゴシック体の特徴
  • 高い視認性: 線の太さが均一で、遠くからでも見やすい書体です。
  • シンプルでモダン: 装飾がなく、すっきりとした印象を与えます。
  • 力強さと親しみやすさ: 太めのゴシック体は力強さを感じさせ、細めのゴシック体は親しみやすさを感じさせます。


太さが与える影響の違い

ゴシック体はフォントの太さによって見る人に与える印象が大きく異なります。

ゴシック体の太さによる印象の違い
  • 太い: 力強さ、安定感、男らしさ
  • 細い: 親しみやすさ、洗練さ、女性らしさ



ゴシック体の用途

ゴシック体は装飾がなく太さが均一なので「目立たせたい」場合や、WEBサイトなど「モダンな印象」を与える場合、「子供でも親しみやすい」といった場合に使用されます。

ゴシック体の用途
  • 見出しやタイトル
  • 看板
  • ポスター
  • WEBサイト
  • 子供向けのデザイン


主なゴシック体の一覧

ゴシック体も、明朝体と同じく日本語フォントの中でも特に種類が豊富な書体です。その中でも、代表的なものは以下になります。

代表的なゴシック体のフォント
  • 中ゴシックBBB (なかゴシックBBB): モリサワが開発したスタンダードなゴシック体で、様々な場面でよく使われます。
  • ヒラギノ角ゴシック (ヒラギノすみゴシック): Mac標準のゴシック体で、洗練された印象を与えます。
  • 游ゴシック (ゆうゴシック): モリサワが開発した、可読性に優れたゴシック体です。
  • Noto Sans CJK JP (ノト サンズ CJK JP): Googleが開発したオープンソースのゴシック体で、高い汎用性と可読性を備えています。


中ゴシックBBB (なかゴシックBBB)

中ゴシックBBB(ちゅうゴシックビービービー)は、モリサワが開発・販売する、伝統的なゴシック体フォントです。1963年にリリースされ、その高い可読性と安定感から、日本の印刷業界で長く愛されてきた書体です。

ただ、有料フォントなこともあり、デジタルデバイスを販売する各社(Windows, Googleなど)が独自のゴシックフォントを開発して使用しているため登場機会は減ってきています。

中ゴシックBBBの特徴
  • オーソドックスな字形: 基本的な書体として長く使われてきたため、親しみやすく読みやすい字形です。
  • アクセントのあるエレメント: 点やはらいなどの細かい部分が強調されており、メリハリのある印象を与えます。
  • やや小さめの文字サイズ: 全角に対して文字サイズがやや小さめに設計されているため、可読性が高く、長文でも読みやすい書体です。


(出典:https://www.morisawa.co.jp/fonts/specimen/1504)



ヒラギノ角ゴシック (ヒラギノすみゴシック)

ヒラギノ角ゴシック(ヒラギノすみゴシック)は、株式会社モリサワが開発・販売する有料フォントです。

洗練された印象を与えるゴシック体フォントです。Mac標準のゴシック体として搭載されており、高い視認性と美しい字形から、幅広い分野で利用されています。

オシャレな感じで有名なMacに標準として採用されるほどの良いフォントです。ただ、使うと「なんとなくMacっぽい」という感じになります。

ヒラギノ角ゴシックの特徴
  • 洗練された字形: 太さと細さのバランスが良く、すっきりとした印象を与えます。
  • 高い視認性: 線の切れ味が鋭く、遠くからでも見やすい書体です。
  • 豊富なウェイト: 極細から極太まで9つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
  • 調和性: 明朝体の「ヒラギノ明朝」との組み合わせを意識してデザインされており、バランスの良いレイアウトが可能です。




(出典:https://www.morisawa.co.jp/fonts/specimen/1813)



游ゴシック (ゆうゴシック)

游ゴシック(ゆうゴシック)は、字游工房が開発・販売するスタンダードなゴシック体フォントです。2008年に発売され、高い視認性と読みやすさから、幅広い分野で利用されています。

游ゴシックの「游」は会社名からつけられているものです。

游ゴシックの特徴
  • 洗練された字形: 太さと細さのバランスが良く、すっきりとした印象を与えます。
  • 高い視認性: 線の切れ味が鋭く、遠くからでも見やすい書体です。
  • 豊富なウェイト: 極細から極太まで7つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
  • 調和性: 明朝体の「游明朝」との組み合わせを意識してデザインされており、バランスの良いレイアウトが可能です。


(出典:http://www.jiyu-kobo.co.jp/library/ygf/)


Noto Sans CJK JP (ノト サンズ CJK JP)

Noto Sans CJK JPは、GoogleとAdobeが共同開発したオープンソース(無料の)のフォントです

「Noto」は「Notes」の複数形から来ており、世界中の言語を美しく表現することを目的としています。

「Snas」はフランス語の言葉で、日本語では「〜なしに」「〜がなくて」という意味です。フォントでは明朝体のような飾りがないこと、つまりゴシック体であることを示しています。

「CJK」は、中国語(Chinese)、日本語(Japanese)、韓国語(Korea)の略称です。

Noto Sans CJK JPの特徴
  • 高い汎用性: CJKの3つの言語に対応しており、幅広い地域で利用できます。
  • 洗練されたデザイン: シンプルで読みやすい字形は、WebサイトやUIデザインに最適です。
  • オープンソース: 無償で利用でき、商用利用も可能です。
  • 豊富な文字セット: 各言語の広範な文字セットに対応しています。
  • 多様なウェイト: 極細から極太まで9つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。


(出典:)https://fonts.google.com/noto/specimen/Noto+Sans+JP
(出典:https://fonts.adobe.com/fonts/noto-sans-cjk-jp#templates-section)



(参考)おすすめフォント




(参考)日本語フォントの種類・違い・与える印象


(参考)欧文フォントの種類・違い・与える印象



コメント

タイトルとURLをコピーしました