【欧文フォント】スラブセリフ(Slab Serif)とは何か?セリフとの違い、特徴や与える印象のまとめ(Clarendon、Rockwell、Memphis)

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フォントに関する用語で時折に耳するもののに「スラブセリフ(Slab Serif)」があります。

セリフやサンセリフは聞いたことがあるけど、スラブセリフとは一体何なんだろう?と疑問に持たれる方もいるかと思います。

ここでは、「スラブセリフ(Slab Serif)」とは何か?その特徴や、セリフとの違い、代表的なフォントをなどをまとめています。


欧文フォントの種類

「スラブセリフ(Slab Serif)」は主にアルファベットのフォントである、欧文フォントの一種です。

欧文フォントは次の5つの種類に分類することができます。

欧文フォントの種類
  1. セリフ(Serif)
    文字の端に小さな飾り(セリフ)があるフォント。伝統的でクラシックな印象を与えます
    例:Times New Roman、Garamond
  2. サンセリフ(Sans-Serif)
    セリフがないフォント。モダンでクリーンな印象を与えます。
    例:Helvetica、Arial
  3. スラブセリフ(Slab Serif)
    セリフが太く角張ったデザインのフォント。力強い印象を与えます。
    例:Rockwell、Courier
  4. ディスプレイ(Display):見出しやロゴなどに使用する装飾的なフォント。個性的なデザインが特徴です。
    例:Impact、Lobster
  5. 手書き(Handwriting):手書き風のデザインのフォント。温かみや親しみやすさを表現します。
    例:Comic Sans、Brush Script

セリフフォントやサンセリフフォントは、長文の文章(小説、エッセイ、記事など)には読みやすさを重視する場合に適しています。

ディスプレイフォントやスラブセリフフォントは、見出しやポスター、ロゴなど、目立たせたい部分に効果的です。

手書きフォントは、カジュアルなデザインや温かみのあるデザインに適しています。


スラブセリフ(Slab Serif)とは何か?

スラブセリフ(Slab Serif)は、セリフ体の書体の一種で、セリフが太く平らな形状をしているのが特徴です。

「スラブ(Slab)」とは「板」つまり「平ら」という意味です。

「セリフ(Serif)」とは、文字のストロークの端にある小さな装飾のことです。日本語フォントだと明朝体がセリフありになります。

つまり、文字の端に装飾が施してあり、かつ太く平らなものがスラブセリフになります。

スラブセリフ(Slab Serif)の代表的なフォント
  • 力強さ・安定感: 太く平らなセリフは、力強さや安定感を与える印象を与えます。
  • 視認性: 大きなセリフは、遠目でも読みやすく、視認性に優れています。
  • モダンな雰囲気: クラシックな印象と同時に、モダンな雰囲気も持ち合わせています。




スラブセリフ(Slab Serif)の代表的なフォント

代表的なフォントには次のようなものがあります。

サンセリフ(Sans-Serif)の代表的なフォント
  • Clarendon (クラレンドン): 英国の活字鋳造業者ウィリアム・カズンズによって作られた書体で、スラブセリフ書体の代表格です。
  • Rockwell (ロックウェル): アメリカの活字鋳造業者モノタイプ社によって作られた書体で、太く力強いセリフが特徴です。
  • Memphis (メンフィス): アメリカのデザイナーエヴェレット・アイムズによって作られた書体で、幾何学的な形状のセリフが特徴です。


Clarendon (クラレンドン)

Clarendon(クラレンドン)は、1845年にイギリスの活字鋳造業者ベンジャミン・フォックスによってデザインされたスラブセリフ体の書体です。現在では、その力強さ、読みやすさ、洗練されたデザインから、

Clarendon(クラレンドン)の特徴
  • 力強さと安定感: 太めのセリフとストロークが、力強さと安定感を与える印象を与えます。
  • 高い視認性: 大きなセリフと明確な字形は、遠目でも読みやすく、高い視認性を持ちます。
  • 洗練されたデザイン: クラシックな雰囲気と同時に、モダンな洗練されたデザインも持ち合わせています。
  • 汎用性: 見出し、本文、ロゴなど、様々な用途に適した汎用性の高い書体です。


(出典:https://fonts.adobe.com/fonts/clarendon-text#fonts-section)


Rockwell (ロックウェル)

Rockwell(ロックウェル)は、1930年代にアメリカ合衆国の活字鋳造業者モノタイプ社によって制作されたスラブセリフ体の書体です。現在では、その力強さ、読みやすさ、モダンな雰囲気から、世界中で広く使用されています。

Rockwell (ロックウェル)の特徴
  • 力強さと安定感: 太めのセリフとストロークが、力強さと安定感を与える印象を与えます。
  • 高い視認性: 大きなセリフと明確な字形は、遠目でも読みやすく、高い視認性を持ちます。
  • モダンな雰囲気: クラシックな雰囲気と同時に、モダンな洗練されたデザインも持ち合わせています。
  • 汎用性: 見出し、本文、ロゴなど、様々な用途に適した汎用性の高い書体です。
(出典:https://fontplus.jp/font-list/rockwellstd)


Memphis (メンフィス)

Memphis(メンフィス)は、1990年代にアメリカ合衆国のデザイナーエヴェレット・アイムズによって制作された幾何学的な形状が特徴的なサンセリフ体の書体です。現在では、そのユニークなデザインと遊び心のある雰囲気から、世界中で広く使用されています。

Memphis (メンフィス)の特徴
  • 幾何学的な形状: 丸みを帯びた角や太いストローク、断面が正方形のセリフなど、幾何学的な形状が特徴です。
  • 遊び心のある雰囲気: ユニークなデザインと鮮やかなカラーリングで、遊び心のある雰囲気を与えます。
  • 視認性: 太いストロークと明確な字形は、視認性も高く保っています。
  • 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめです。

(出典:https://www.myfonts.com/collections/memphis-font-linotype)


(出典:https://stock.adobe.com/jp/search?k=memphis%20font)




(参考)おすすめフォント




(参考)日本語フォントの種類・違い・与える印象


(参考)欧文フォントの種類・違い・与える印象



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