【Meta広告】コンバージョンAPIとは何か?理由やメリット、ピクセルとの違い|簡単に設定する方法(WordPressの場合)

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コンバージョンAPIとは何か?

Meta広告のコンバージョンAPI(CAPI:Conversion API)とは、Meta(旧Facebook)が提供するサーバーサイドのデータ送信ツールです。

広告配信をする際にコンバージョンなどのデータを取得します。

従来のピクセル(ブラウザサイドのトラッキング)に加えて、サーバーから直接Metaにコンバージョンデータを送信します。


コンバージョンAPIがなぜ必要なのか?

広告配信時のデータ収集はこれまで「ピクセル」で行っていました。

ところが、近年ユーザーのプライバシーを保護するための規制(例:GDPR、CCPA)や、ブラウザのトラッキング防止機能(例:SafariのITP、FirefoxのEnhanced Tracking Protection)により、ピクセルが正確にデータを収集できなくなるケースが増えてきました

他にも、サードパーティクッキーの廃止や制限によって、ブラウザベースのデータ送信が不完全になる可能性があります。

このような場合に、コンバージョンAPIを利用することで、サーバーから直接データを送信するため、ブラウザの制限やトラッキング防止機能の影響を受けにくくなります


コンバージョンAPIとピクセルの違い

コンバージョンAPIとピクセルの違いはデータ送信の方法です。

ピクセル

ピクセルはブラウザベースのトラッキング(クライアントサイドトラッキング)です。

ウェブページに埋め込まれたJavaScriptコードが、ユーザーのブラウザからMetaにイベントデータを直接送信します。

このため、ユーザーのブラウザが正常に動作している場合のみデータを取得することができます。

トラッキング防止機能やクッキー制限の影響を受けやすく、一部のイベントがトラッキング漏れになることがあります。



コンバージョンAPI

ピクセルはサーバーからデータを送信します(サーバーサイドトラッキング)。

サーバーからMetaに直接イベントデータを送信するため、ピクセルでは取得できない情報(サーバーログ、顧客データなど)も補足することができます。

ブラウザの制約を受けずにサーバー側でデータを直接送信するため、クッキー制限やトラッキング防止機能の影響を回避することができ、より正確かつ包括的なデータを収集が可能です。


コンバージョンAPIのメリット

コンバージョンAPIを利用するメリットを大きくまとめると以下の4つです。

データの完全性向上
ピクセルで漏れたコンバージョン情報もCAPIが補うため、より正確なデータ収集が可能です。

    広告パフォーマンスの改善
    コンバージョンデータが正確になることで、Metaの広告配信アルゴリズムが正確に機能し、ターゲティングや広告効果測定が向上します。

    プライバシーコンプライアンスの強化
    プライバシー保護を考慮したデータ共有方法として、規制への適合をサポートします。

    データの損失リスク低減
    ピクセルの問題やブラウザの制限によるデータ損失を補うことで、より完全な広告効果の把握が可能です。



    コンバージョンAPIとピクセルは2つとも設定していい?(削除しなきゃだめ?)

    コンバージョンAPIを設定する場合、ピクセルは削除しないとデータが2重になり不正確になるのでは?と思う方もいるかもしれません。

    ですが、その心配は無用で、コンバージョンAPIとピクセルの両方を設定することが推奨されています(デュアルセットアップと呼びます)

    コンバージョンAPIとピクセルの両方を設定することで、両方の仕組みの利点を最大限活用し、データの完全性と広告パフォーマンスを向上させることができます。



    コンバージョンAPIとピクセルを両方設置するときの注意点

    コンバージョンAPIとピクセルを両方設置するときは、データが重複したときに不要なデータを自動で排除するように同じイベントIDを設定する必要があります。

    例えば、「Purchase」というイベントで日本円1000円のパラメータを送信する場合、ピクセルとコンバージョンAPIの両方の設定をしている場合は以下のコードを記述します。

    var eventId = 'unique_event_id_12345';
    
    // ピクセルでのイベント送信
    fbq('track', 'Purchase', {
      value: 1000,
      currency: 'JPY',
      eventID: eventId
    });
    
    // CAPIでのイベント送信
    fetch('https://graph.facebook.com/v13.0/<AD_ACCOUNT_ID>/events', {
      method: 'POST',
      body: JSON.stringify({
        data: [{
          event_name: 'Purchase',
          event_time: Math.floor(Date.now() / 1000),
          event_id: eventId,
          user_data: { /* ハッシュ化されたユーザーデータ */ },
          custom_data: {
            value: 1000,
            currency: 'JPY'
          }
        }]
      }),
      headers: { 'Content-Type': 'application/json' }
    });


    user_data は設定しなくても動作しますが、設定することで広告効果の向上が期待できます。

    設定する際は、プライバシー規制を遵守しつつ、適切に利用する必要があります。(個人情報をハッシュ値で暗号化するなど)



    コンバージョンAPIの設定方法

    Pixel Your Siteのインストール

    プラグインの「Pixel Your Site」をインストールし、有効化します。


    Pixel Your Siteの設定

    WordPress管理画面のメニューの「PixelYourSite > Dashboard」をクリックします。


    下の方の「一般」タブの中にあるFacebookアイコンの「Click for settings」をクリックします。


    「Enable Conversion API」と「Enable Advanced Matching」をONにします。


    Enable Advanced Matchingとは、ユーザー情報(例: メールアドレスや電話番号)を使って、広告のターゲティングやパフォーマンス計測を向上させるためのオプションです。


    ピクセルIDの取得

    イベントマネージャーを開いて、データソースの中の対象のピクセルを開きます。

    「設定」タブをクリックして、ピクセルIDをコピーします。


    Pixcel Your Siteに戻り、Meta Pixcel IDに入力します。



    APIトークンの取得

    設定しているピクセルのAPIトークンを取得します。

    イベントマネージャーを開いて、データソースの中の対象のピクセルを開きます。

    「設定」タブの中にある「アクセストークンを生成」リンクをクリックします。


    トークンが表示されるのでこれをコピーします。


    Pixel Your Siteの設定画面に戻り「Conversion API」のapi tokenに貼り付けます。



    テストコードの貼り付け

    必要に応じてテストコードを取得します。


    これをPixel Your Siteに貼り付けます。(24時間後に自動で削除されます)


    この状態でテストを行います。

    すると、送信者が「ブラウザ」だけでなく「サーバー」のデータも送られていくことがわかります。



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