インスタグラムのフォロワーを増やすために広告を出したいけど、一体いくらぐらい費用がかかるの? そんな悩みをお持ちではありませんか?
本記事では、インスタグラム広告におけるフォロワー獲得単価やプロフアクセス単価の相場や、投稿内容、更に、効果的な広告テスト・分析・改善方法までを解説しています。
また、バズ狙いの投稿をすることの問題点についてもまとめています。
純投稿の課題 ~バズ狙いの問題点~
インスタグラムを運用するにあたって、フォロワーを増やすために、広告は使わずに突飛な内容で「投稿をバズらせたい!」と思う人も多いと思います。
単にフォロワー数やいいね数だけが欲しいという場合はこれで問題ありませんが、ビジネス系のアカウントで売り上げにつなげたいという場合はバズを狙うことにより逆に問題が発生することがあります。
アルゴリズムに左右される
純投稿をバズらせることでいいねやフォロワー獲得を狙う1つ目の問題点は「アルゴリズムに左右される」ということです。
インスタの上位表示のためのアルゴリズムはコロコロ変わります。
もともとは、「いいねの数」が多ければ多いほどバズりやすい傾向にありました。ところがそれが、「保存数」になり、そして最近では「滞在時間の長さ」に変わってきています。
バズを狙う場合、META社によってコロコロと変わるアルゴリズムに合うような投稿をしなければいけません。
時間がかかる(読めない)
アルゴリズムを調査しながら投稿することも、そうではなくバズそうな投稿を片っ端からアップしていくこともどちらも時間がかかる可能性があります。
いつバズるか、どれがバズるかを読むことは極めて難しいです。
このため、インスタ運用会社に「いつ頃から効果がでますか?」ということを聞くと、「早くて半年ぐらい」という長いスパンでの回答が出ることが一般的です。
テーマ性がズレる(薄い層にリーチする)
バズを狙う場合、より多くのいいねが欲しいので、自分の業界以外の層にも刺さるようなトレンドを狙った投稿をすることが多くなります。
そういった投稿でバズると、いいねやフォロワーは増えるかもしれませんが、その内訳は本当に欲しい客層とズレてしまうことがあります。
広告運用のメリット
インスタ広告を運用するメリットはいくつかあります。
効果が出るのが早い
本来アカウントのフォロワーを増やすには、良い投稿をいくつもしてフォロワーを徐々に増やしてという地道は努力が必要になります。
地盤が整うことで以降の投稿はフォロワーやより多くの人に届きやすくなります。ところが、その地盤を作り上げるまでに純投稿のみで挑む場合は早くて半年ほどかかります。
ところが、広告を使うとお金の力で初期の段階から多くの人にリーチすることができるので、アカウントのフォロワーが増えて効果が出始めるのを早くて2~3か月ぐらいにすることができます。
ターゲットを指定できる
純投稿では不特定多数の人が閲覧します。このため、自分が欲しい見込み客とはかけ離れた客層にリーチしてしまうことがあります。
この点、広告であればどういった層のユーザーに配信するかというターゲットを指定することができます。
これにより、見込み客に近い客層にのみリーチすることができます。
効果が出るインスタ広告の導線
効果が出やすいインスタ広告の導線には次の2種類があります。
広告CR → LP
「広告CR → LP」はインスタ上でよく見ける一般的な広告です。
広告のクリエイティブを作成し、クリックするとLPに飛んでCVを狙う導線です。
投稿の内容は自社商品の紹介だったり、「こんなことに悩んでませんか?」という商品につなげるようなものになります。
普通の投稿 → プロフィール
以外に知られていないのが「普通の投稿」から「プロフィール」に飛ばす方法です。実はこの方法の方が費用対効果が高い傾向にあります。
もちろん通常の投稿ではなく、広告として出稿するので「広告」という文字は表示されますが、通常の投稿に紛れやすくなります。
投稿の内容は一般的なノウハウ系で、見ている人の役に立つコンテンツを広告として表示させます。例えば、次のようなものになります。
仮に、最終的に無料セミナーに集客したいとしても、無料セミナーの情報は載せません。つまり、広告の中でビジネスの匂いを一切出さないようにします。
そしてLPに飛ばすのではなく、自分のアカウントのプロフィールに飛ばします。
なぜ「広告CR → LP」よりも「普通の投稿 → プロフィール」の方が費用対効果が高いかというと、閲覧者が「ちょっと気になってた」「知りたいかも」という情報を提示するので、結果としてクリック率(CTR)が高くなるためです。
設定方法
「普通の投稿 → プロフィール」という導線のための広告を出稿するには、広告の目的の設定画面で「プロフィールへのアクセスを増やそう」を選択します。
なお、投稿はフィードだけでなく、リールやストリーズとしても出すことができます。特にリールで反応が良い場合、フォロワー獲得とCV獲得の両方につながりやすいので、リールによる広告投稿を磨いていくこともおすすめです。
目的による投稿内容の違い
広告を出稿するときに、次の目的によって制作するクリエイティブの内容が大きく変わります。
どちらがいいという訳ではなく、両輪で回すことが重要です。
フォロワーを増やす
フォロワーを増やすことを目的とする場合は、ノウハウ系のコンテンツを広告として投稿します。
例えば「知らないと損する!」「学校では教えてくれない」といった、人間の損をしたくないという性質を上手くつかむような投稿です。
ユーザーが投稿内容を見ていった結果「ただただ役に立った」で終わるため、いいねしたりフォロワーになってくれる確率が高くなります。
CV目的
無料セミナーに参加してもらう、商品LPを見てもらうといったことを目的とし、それを広告の中で提示するのがCV目的の広告です。
例えば直接的なものであれば「こんなことに困っていませんか?」「これをすれば売り上げが3倍上がります」といったものです。
間接的なものであれば「老後の生活が不安で夜も眠れなかった。でもこれをやったら老後が楽しみになりました」といった共感を獲得するためのストーリーを描く投稿になります。(ストーリーを画像10枚で描く)
これらのコンテンツは途中まではフォロワーを増やす目的のコンテンツと同じかもしれません。ですが、最後に「○○を知りたい人はこちら」というような感じでLPや申込フォームに飛ばすので、ユーザーは「なんだ営業じゃん」という印象で終わり、いいねやフォローにつながりにくい傾向があります。
その変わり、興味がある人はCVするため、フォロワー獲得単価は低いけど、CVRは高くなる傾向にあります。
エンゲージメントを高める ~フォローワー獲得の広告だけではダメ~
広告を上手に使ってフォロワーを獲得していくだけでは、最終的なCVにつなげることはできません。
日々の投稿やストーリーズでタメになる情報をあげることも重要です。
ですが、ストーリーズで自分の価値観や想い、こだわりなどの個性を出すことでエンゲージメントが上がりやすくなります。
「この人の考え方面白い」「共感できる」というファンの度合いが高ければ高いほど、最終的なセミナーや売り上げにつながりやすくなります。
特に、インスタライブを行うことでエンゲージメントが一気に上がります。インスタライブをやるかやならいかで売上で差がつくと言っても過言ではありません。
インスタ広告が適した業種か簡単に確認する方法
インスタ広告にほんの少しの予算と期間をかけることで、その業種がインスタ広告に適しているかどうか、インスタ広告で利益が見込めるかどうかを判断することができます。
指標となるのは「フォロワー獲得単価」です。
フォロワー獲得単価が安くてすむなら、潜在層の顧客が簡単に集められるということになります。
逆に、フォロワー獲得単価が高い場合は、インスタで潜在層の顧客を集めのはなかなかハードだという判断ができます。
広告運用の方法
広告運用をして効果を上げるためにはひたすらにPDCAを回し続けることが重要になります。
PDCAを回し続ける手順は以下になります。
Facebook or インスタ
インスタに広告を投稿するためのプラットフォームは2種類あります。
Facebook(Meta社のビジネスマネージャー)
広告運用会社などは、Facebookのビジネスマネージャーを使って、インスタに広告を出稿することが一般的です。
ビジネスマネージャーを使った方が広告の設定を細かくすることができます。
インスタアプリ
インスタの広告出稿に関しては、ビジネスマネージャーを使わなくてもインスタのアプリから直接出稿することもできます。
フォロワー獲得の広告に関してはインスタアプリを使った方が効果が出やすいといった報告もあります。
広告を出稿する ~分析に必要な日数と費用~
PDCAを回すためにはデータが必要です。ところが始めたばかりのアカウントでは投稿したところで誰にもリーチしないことがほとんどなので、分析をすることすらできません。
その点、広告を出稿すると、現在のフォロワーの数や投稿数に関わらず結果がデータとして取得できるようになります。
アカウントを作ったばかりで、フォロワー数0人、投稿数0の状態からでも全ての投稿を広告として出稿することをオススメします。
予算1万円とし、1投稿1000円で10投稿すると、アカウントの相場観や、どういった投稿が刺さりやすいか(刺さりにくいか)ということが見えてきます。
数字の分析
広告を出稿することで様々な数値が見れるようになります。重要な数値は以下になります。
プロフアクセス単価
プロフィールアクセス単価を見ることで次のようなことがわかります。
- プロフィールへの誘導方法は適切だったか?
- 興味深い内容だったか?
プロフアクセス単価はジャンルによっても大きく変わります。お金や恋愛など潜在顧客が多い方がプロフアクセス単価は低くなります。
平均的なプロフアクセス単価を見極めるには、ジャンルの異なる広告を10個ほど投稿します。全体的に100円程度であれば、100円が目安となります。
逆に、1000円、800円、300円、700円のようにばらけた場合は約500円ぐらいという想定になります。
フォロー率
フォロー率はプロフィールにアクセスした人のうち何%がフォローに至ったかという割合です。
この数値を見ることで、興味を持って継続的にコンテンツを見たいと思ってくれているかどうかがわかります。
直接インスタで表示される数値ではありませんが、簡単に算出することができます。
フォロー率 = フォロー増加数 / プロフアクセス数
フォロワー獲得単価
フォロワー獲得単価は、フォローするまでにいくら広告費用がかかったかという金額です。
目安としては、フォロワー獲得単価が1フォロワー100円以内だとかなり安い方です。
フォロワー獲得単価100円ということは、10万円かければ、1,000フォロワー獲得できるということです。
1000フォロワーとは、1000人の見込み客が目の前に現れてくれたことと同じです。見込み客のニーズにマッチした商品を提示すれば、少なくとも数人は買ってくれるのが普通です。
もちろん、業種や競合の数によってフォロワー獲得単価は変化するため、100円以上だからダメだというわけではありません。きちんと利益が出ることが大切です。
外部リンクのタップ
インスタではプロフィール欄にURLを貼ることができます。
プロフィール経由でURLがどれぐらいタップされたかの増減を確認することができます。
重要指標というよりは参考指標ぐらいの位置づけでも問題ないかと思います。
CV
CVは広告を出した目的がどれぐらい達成されたかの件数を見るものです。
例えば、LINE登録、商品購入、セミナー参加などがあります。
CV数は管理画面上で確認できるわけではなく、自社てタグなどを用いて計測を行います。
広告の改善
広告を改善するときに重要になるのは次の2点です。
投稿の改善とは、広告のクリエイティブやキャッチコピーなどです。CTRが低いときなどは投稿内容を見直す必要があります。
導線の改善は、広告からLPに入ったあとに、申込み・LINE登録などのCTAにつなげる流れです。CVRが低い場合は見直す必要があります。
プロフアクセス単価が高いときはどうするか?
プロフアクセス単価が高いと感じたときに最も改善が必要なのは「投稿の内容」です。
- 投稿のテーマは多くの人が関心ある内容か?
- 1ページ目に何が書いてあるか
- デザインは興味を引くものになっているか?
1枚目の内容が重要
ある程度認知度がある人が投稿をする場合は、その人の写真や実績などを載せた方がCTRが上がる可能性があります。
例えば「保険販売経験30年のベテランが教える」という文言を入れるといったことがあります。
内容は濃すぎない方がいい
プロフィールまでアクセスしてもらうには、濃い情報をしっかりと凝縮した方がいいと感じるかもしれません。
ですが、実際にところ薄い内容の方が最後まで読まれ、プロフィールにアクセスする割合が上がることもあります。
もちろん濃い内容がいけないというわけではないので、分析をしながら最適解を見つけていく必要があります。
最終ページの内容
最終的にプロフィールにアクセスするかどうかは、最後の文言の内容によって大きく変わります。効果的な書き方は決して1つではなく、いくつもあります。
- 特典:「プロフィールらんからLINE登録して特典をGET!」
- 権威性:「こういう経歴を持っています。よかったらフォローしてね」
フォロー率が低い時はどうするか?
フォロー率が低い時は、上述のプロフアクセス率を改善するとともに、以下の項目を改善する必要があります。
プロフィールの内容
投稿の内容が効果的でプロフィールまで飛んできてくれたとしても、プロフィールの内容が良くないとフォロー率が下がってしまいます。
フォローしたくなるようなプロフィールになっているかどうかということも大切です。
過去の投稿内容
過去の投稿内容も非常に重要です。プロフィールまで飛んできて、プロフィールにも納得して、いざ過去の投稿を見たら「欲しい情報と全然違うものばっかりだった…」という可能性もあります。
導線の改善
導線の改善は、インスタ広告からLINE登録やセミナー申込などに至るまでの流れの改善です。
そもそも、LPを挟んでLINE登録につないだほうがいいのか、LPを挟まずに直でLINE登録につないだほうがいいのか?というところもテーマになってきます。
インスタ広告から、プロフィールに飛ばしてハイライト経由でCVさせるという方法もあります。
最近では、売りたい商品やPRをハイライトに前の方に載せている人も多くなりました。
最強の広告は使いまわす
広告は1度投稿したら必ずしも改善しなければいけないわけではありません。
本当に刺さる広告が一度作れれば、例えそれが数年前に作ったものであっても、何回も広告出稿することで効果を生んでくれることがあります。