一眼レフやミラーレスカメラの高性能化に伴い、長時間撮影や高画質動画撮影時の発熱が問題視されています。
そこで注目されているのが「温度上昇緩和」機能です。
この記事では、温度上昇緩和機能がなぜ必要なのか?メリット・デメリット、そしてカメラの寿命を延ばすための具体的な対策について解説します。
温度上昇緩和とは何か?
一眼レフやミラーレスカメラの「温度上昇緩和」とは、カメラ内部の温度上昇を抑えるために、カメラが自動的に設定を変更したり、性能を調整したりする機能のことです。
例えば、消費電力を抑え、撮影待機状態のカメラ内部の温度上昇を抑えます。
なぜ温度上昇が問題になるか?
一眼レフやミラーレスカメラは、高画質の動画撮影や連写など、高い負荷がかかる撮影を行うと、内部の部品が熱を持ちます。
温度が上がりすぎると、画像のノイズが増えたり、カメラが自動的に撮影を停止したり、最悪の場合、カメラが故障してしまう可能性があります。
温度上昇緩和機能の仕組み
温度上昇緩和機能は、カメラの内部温度を常時監視しており、温度が上昇し始めると、以下の様な対策を行います。
- 動画の設定変更
高画質の4K動画や高フレームレートの動画を撮影している場合、自動的に動画のサイズやフレームレートを下げて、処理負荷を軽減します。 - 性能の制限
連写速度を下げたり、特定の機能を制限したりすることで、カメラへの負担を減らします。 - スタンバイ状態への移行
カメラが一定時間操作されないと、自動的にスタンバイ状態に移行し、消費電力を抑えます。
温度上昇緩和機能のメリット
温度上昇緩和機能には次のようなメリットがあります。
- 長時間撮影の安定性向上
高負荷な撮影を長時間続けても、カメラが安定して動作し、画像品質の低下を抑えることができます。 - カメラの寿命延長
過熱による故障のリスクを減らし、カメラの寿命を延ばす効果が期待できます。 - 撮影中断のリスク軽減
自動的に設定を変更することで、撮影が中断されるリスクを減らすことができます。
温度上昇緩和機能のデメリット
温度上昇緩和機能のデメリットには次のようなものがあります。
- 画質や性能の低下
設定が自動的に変更されるため、意図しない画質や性能の低下が発生する場合があります。 - 操作性の低下
カメラが自動的に動作するため、操作性が低下する場合があります。
温度上昇緩和が使えないメニューもある
EOS R6 MarkIIなど、一部の機種では、デジタルズームを使用する場合や、プレ記録設定を使用する場合に、温度上昇緩和は強制的にオフになります。
温度上昇緩和機能以外の方法
温度上昇緩和機能以外にも、以下の様な方法でカメラの温度上昇を抑えることができます。
- カメラを涼しい場所に置く
直射日光が当たる場所や高温多湿な場所を避け、風通しの良い場所にカメラを置きましょう。 - カメラの電源をこまめに切る
撮影の合間には、カメラの電源を切るようにしましょう。 - 予備のバッテリーを用意する
バッテリーの消耗が激しい場合は、予備のバッテリーを用意しておきましょう。
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