硬い光
硬い光とは何か?
ライティングにおける「硬い光」とは、光が直接的で、拡散せずに被写体に当たっている状態を指します。
硬い光の主な特徴
- 影がはっきりする
光が直接当たるため、影がくっきりとでき、コントラストが強くなります。 - 形や質感が際立つ
硬い光は、被写体の形や質感を強調する効果があります。 - 印象
強烈な印象を与え、ドラマチックな雰囲気を出すことができます。
硬い光が生み出す効果
- 商品撮影
商品の形や質感を際立たせ、魅力的に見せることができます。 - ポートレート
ドラマチックな雰囲気を出したり、被写体の表情を強調したりすることができます。 - スポーツ写真
動きの速さや躍動感を表現することができます。
硬い光を作る方法
- 光源の種類:
- ストロボ: 直接ストロボ光を当てる。
- 自然光: 晴天の日など、太陽光を直接当てる。
- 照明: ソフトボックスやアンブレラなどを使わず、直接光を当てる。
- 光源と被写体の距離:
- 光源を被写体に近づけるほど、光は硬くなります。
- 光源を被写体に近づけるほど、光は硬くなります。
柔らかい光
柔らかい光とは何か?
ライティングにおける「柔らかい光」とは、光が拡散し、影が柔らかく、コントラストが低い状態の光のことを指します。
柔らかい光の主な特徴
- 影が柔らかい
境界線がはっきりせず、自然な立体感が出る。 - コントラストが低い
明暗の差が少なく、優しい印象を与える。 - 肌の色が美しく見える
シワやシミが目立ちにくく、自然な肌の色を再現できる。 - 被写体に立体感が生まれる
光が柔らかく当たることで、被写体に立体感が生まれ、奥行きを感じさせる。
柔らかい光を作る方法
- 光源を大きくする: ストロボにソフトボックスやアンブレラを付ける
- 光源を被写体から離す: 光源を遠ざけることで光が拡散する
- 反射板を使う: 反射板で光を反射させ、影を柔らかくする
- 自然光を利用する: 窓際など、自然光が柔らかく当たる場所を利用する
点光源と面光源とは何か?
光源は大きく分けて「点光源」と「面光源」の2種類に分類できます。点光源が硬い光で、面光源が柔らかい光です。
点光源
点光源は、光源が一点から発光する光です。光は直進する性質があるため、光源が小さいと、光の通り道しか照らさず、影の部分は照らしません。
硬い光なので、影がクッキリとでき、コントラストが強くなります。形や質感を強調するときに使います。
例えば次のようなものが該当します。
- 裸電球
- ストロボ(ソフトボックスやアンブレラを使わない場合)
- 太陽(雲のない晴天の日)
面光源
面光源は、光源が面全体から発光する光です。光が拡散することで、光があちこちに回り込み影の部分も明るくなります。(影をボカす)
柔らかい光なので、影が柔らかく、コントラストが低いです。肌の色などを美しく滑らかに表現することができます。
例えば、次のようなものが面光源になります。
- 窓から入る自然光
- ストロボにソフトボックスやアンブレラを付けた場合
- 天井照明
光の硬さ/柔らかさを調節するポイント
光の硬さや柔らかさを調整する主なポイントには次の3つがあります。
光源の大きさ
ディフューザーやソフトボックスのないライトは点光源です。このライトで柔らかい光が作れないわけではありません。
点光源のライトを白い壁や天井に反射させると、点光源が面光源に変わります。つまり、被写体には面光源として当たります。
反射する面積の大きさ
点光源を白い壁や天井にあてたとき、そのあてる場所の面積によっても光の柔らかさが変化します。
大きな面にあてれば柔らかい光になります。一方、狭い面にあてるとそこまで柔らかい光になりません。
光源と反射面の距離
反射させる面の大きさによって光の硬さと柔らかさが決まってしまうわけではありません。
光源を反射面から離せば離すほど、光はより拡散し柔らかくなります。つまり、光の硬さや柔らかさは光源と反射面の距離によっても影響します。
細長いライト
蛍光灯やLEDバーライトのように細長いライトは、被写体とライトの向きによって硬い光(点光源)と柔らかい光(面光源)が変化します。
このため、細長いライトを被写体に対して縦向きにあてるか、横向きにあてるかで影のボケ具合が変化します。
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