写真や動画撮影で、よりプロフェッショナルな作品を目指したいあなたへ。
「キーライト」「フィルライト」「バックライト」という言葉を聞いたことはありますか?
これらの照明器具は、被写体を立体的に見せたり、雰囲気をガラリと変えたりと、写真の表現の幅を大きく広げてくれます。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、この3つの照明器具の違いと特徴をまとめています。
3つの光源|三点照明
写真や動画撮影において、照明は被写体の印象を大きく左右する重要な要素です。
特に重要な3つの光源があり、それぞれ「キーライト」「フィルライト」「バックライト」と呼びます
この3つの光源を効果的に使うことで、被写体に立体感や奥行きを与え、よりドラマチックな表現が可能になります。
なお、写真や動画撮影において、キーライト、フィルライト、バックライトという3つの光源を組み合わせる照明手法のことを「三点照明」といいます。
キーライト
キーライトとは何か?
キーライトとは、写真や動画撮影において、被写体を照らす上で最も重要な光源のことです。
イメージ的には、自然光で撮影する場合の太陽がキーライトのような役割を果たします。また、舞台などで、主役を照らすスポットライトもキーライトの役割に似ています。
キーライトの役割
- 被写体に立体感を与える
キーライトによってできる影が、被写体の形を際立たせ、立体感を生み出します。 - 視覚的な焦点を作る
被写体の中でも最も見てほしい部分に光を当てることで、視覚的な中心を作り出し、見る人の目を惹きつけます。
キーライトの特徴や方向
- 主光源
キーライトは他のの光源よりも強く、被写体を照らします。 - 方向
通常、被写体の斜め上から45度ほどの角度から当てられます。 - 影
キーライトによってできる影は、被写体の形状を明確にします。
キーライトを選ぶ上でのポイント
キーライトを選ぶ上では次のことを意識します。
- 光の色温度
被写体や雰囲気に合わせて、光の色温度を選びます。 - 光の強さ
被写体の大きさや距離、周囲の明るさによって、光の強さを調整します。 - 光の拡散
ソフトボックスやアンブレラなどを使って、光を拡散させることで、影を柔らかくすることができます。
フィルライト
フィルライトとは何か?
フィルライトとは、写真や動画撮影において、キーライトによってできた影を柔らかくし、全体の明るさを補う光源のことです。
フィルライトの主な役割
フィルライトはキーライトによってできた影を柔らかくすることで、被写体の表情を自然に見せることができます。
また、キーライトで照らされていない部分の明るさを補い、全体のバランスを整えたり、キーライトとのバランスによって、写真の雰囲気を調整することができます。
フィルライトの特徴や位置
- 補助光源: キーライトを補助する光源です。
- 位置: キーライトの反対側から、やや低い位置に設置することが多いです。
- 光量: キーライトよりも弱い光量で照らします。
フィルライトのメリット
- 自然な仕上がり
影が柔らかく、自然な印象の写真に仕上げることができます。 - 表情が豊かに
影が濃すぎると、表情が硬く見えてしまうことがありますが、フィルライトを使うことで、より柔らかく自然な表情を表現できます。 - コントラストの調整
キーライトとのバランスによって、コントラストを調整し、様々な雰囲気の写真を撮影できます。
フィルライトの選び方と使い方
- 光源の種類: 連続光源やストロボなど、様々な種類の光源があります。
- 光量: キーライトとのバランスを見ながら、適切な光量に調整します。
- 拡散: ソフトボックスやアンブレラを使って、光を拡散させることで、より柔らかな光を当てることができます。
フィルライトの代用
窓から差し込む光や、レフ板を使ってフィルライトの代わりにすることもできます。
バックライト
バックライトとは何か?
バックライトとは、写真や動画撮影において、被写体の後ろから光を当てる光源のことです。輪郭やツヤを浮き立たせて立体感を出すために使います。
リムライト、ヘアライト、ショルダーライトなどと呼ばれたりもします。
バックライトの主な役割
- 輪郭を強調する
被写体の輪郭を際立たせ、立体感を出すことができます。 - 雰囲気を出す
被写体に光輪を作り、神秘的だったりドラマチックだったり、様々な雰囲気を出すことができます。 - 背景から浮かび上がらせる
背景との境界線をはっきりさせ、被写体を背景から浮かび上がらせる効果があります。
バックライトの特徴と位置
- 位置: 被写体の後ろから光を当てます。
- 光量: キーライトやフィルライトに比べて、光量を調整しやすく、様々な効果を出すことができます。
- 方向: 光の方向によって、光の当たり方が変わり、雰囲気が大きく変わります。
バックライトのメリット
- ドラマチックな雰囲気
被写体に光輪を作り、幻想的な雰囲気を出すことができます。 - 立体感被写体の輪郭を際立たせ、立体感を強調できます。
- 背景との分離
被写体を背景から分離し、被写体に視線を集中させることができます。
バックライトのデメリット
- 顔が暗くなる
光が強すぎると、被写体の顔が暗くなってしまい、表情が読み取りにくくなることがあります。 - 光が散乱する
周りのものに光が反射して、フレアが発生することがあります。
バックライトの選び方と使い方
- 光源の種類: 連続光源やストロボなど、様々な種類の光源があります。
- 光量: 被写体の大きさや距離、周囲の明るさによって、光量を調整します。
- 方向: 光の方向を調整することで、様々な効果を出すことができます。
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