私たちはスマホやPC、ワードやエクセル、パワーポイント、Emailなど当たり前のようにディスプレイの中で文字を打ち込んでいます。
何気なく使っている文字ですが、それぞれに書体があり名称がついています。その中でもよく耳にする関連用語に「明朝(明朝体)」「ゴシック(ゴシック体)」「セリフ」「サンセリフ」があります。
「教科書っぽいのが明朝ね」のようになんとなく理解している人もいると思います。ここではもう少し深く掘り下げてそれぞれのフォントが持つ特徴や与える意味についてまとめています。
フォントとは何か?
そもそもですがフォント(font)とは何かご存じでしょうか?
フォントとは「字の形状」つまり「書体」のことです。
もう少し分類して、金属に文字を打ち込む金属活字などをアナログフォント、データとしてのフォントをデジタルフォントとして区別することもあります。
ただ、これはデジタルが主流になってきたここ数年出の話で、本来の意味は「同じサイズで、同じデザインの活字のひとまとまり」といった意味でした。
※以下ではデジタルフォントのみについて解説しています。
2種類のフォント(大分類)
2種類のフォント(大分類)
フォントは大きく分けて次の2つに分類することができます。
簡単に言うと「日本語用か?」「英語用か?」の違いです。
そして、この2つのフォントの大分類の中に「明朝(明朝体)」「ゴシック(ゴシック体)」「セリフ」「サンセリフ」などがそれぞれ分類されます。
主なフォント
更にそれぞれのフォントの中に通常の書体の枠を超えた「デザイン書体」があります。
日本語フォント(和文フォント)
日本語フォントは和文フォントとも言います。私たちがよく耳にする「明朝」「ゴシック」「丸ゴシック」は日本語フォントです。
主な日本語フォントとその特徴
- 明朝体:横線が細く、縦線が太いのが特徴で、読みやすい書体。
- ゴシック体:全体的に太く、角張った形が特徴で見やすく、視認性が高い書体。
- 丸ゴシック体:ゴシック体を丸く柔らかくした書体。
- 筆書体:手書きの筆の動きを表現した書体。
- UDフォント(学参書体):視覚障害者の方でも読みやすいように配慮された書体。教科書などで使われる書体。
- デザインフォント:個性的な形や装飾が施された書体。
明朝体とは何か?(特徴や与える印象と実例)
明朝体の特徴
明朝体は、横線が細く、縦線が太く、セリフ(小さな装飾)が付いている書体です。以下のような特徴があります。
明朝体の特徴
- 高い可読性: 縦横の線の太さが異なることで、文字間の差別化が図られ、長文でも読みやすい書体です。
- 繊細で上品な印象: セリフによる装飾性と、線の強弱が織りなす繊細さが、上品で洗練された印象を与えます。
- 安定感と信頼感: 長い歴史の中で培われた書体であることから、安定感や信頼感を感じさせます。
明朝体の用途
明朝体は「繊細」「上品」「安定」「信頼」といった少し堅苦しいかしこまった印象を与えるフォントです。このため、次のような場面で使われます。
また、「和」の印象も強いため和風デザインにもよく使われます。
明朝体の用途
- 書籍
- 新聞記事
- 学術論文
- 報告書
- 公式文書
- 契約書
- 和風デザイン
主な明朝体の一覧
明朝体は、日本語フォントの中でも特に種類が豊富な書体です。その中でも、代表的なものは以下になります。
代表的な明朝体のフォント
- 游明朝 (ゆうみんちょう): バランスが良く読みやすい(スタンダード)
- 源ノ明朝 (みなもとみんちょう): 美しい字形と高い可読性を兼ね備えている(近代的)
- Noto Serif JP: Googleが開発したオープンソースの明朝体。高い可読性と汎用性を持ち、Webサイトや印刷物など幅広い用途で利用できる。
游明朝 (ゆうみんちょう)
游明朝 (ゆうみんちょう)はバランスが良く読みやすい、スタンダードな明朝体です。お堅い印象や無機質な印象を与えたいときに便利です。
字游工房という企業が作ったもので、多くの書籍で使われたりWindowsなどにも標準搭載されている、よく目にするフォントです。無料ではなく有料フォントです。
源ノ明朝 (みなもとみんちょう)
源ノ明朝 (みなもとみんちょう)は、AdobeとGoogleが共同開発したオープンソース(無料)の日本語明朝体フォントです。
2016年という比較的最近リリースされたもので、美しい字形と高い可読性を兼ね備えている洗練されたデザインです。品や高級感を出しつつオシャレに使いたいときに便利です。
明朝体の中でも近代的な印象を与えとても人気があるフォントです。また、用意されているウェイト(文字の太さ)も豊富で極細から極太まで9つのウェイトがあります。
Noto Serif JP
Noto Serif JPは、GoogleとAdobeが共同開発したオープンソース(無料)の明朝体フォントです。
「Serif(セリフ)」とあるように装飾ありのフォントです。
「Noto」は「Notes」の複数形から来ており、世界中の言語を美しく表現することを目的としています。
Noto Serif JPの特徴
- 高い可読性: 読みやすい字形と適切な字間で、長文でも快適に読むことができます。
- 汎用性: Webサイト、印刷物、UIデザインなど、様々な場面で利用できます。
- オープンソース: 無償で利用でき、商用利用も可能です。
- 豊富な文字セット: 日本語の漢字、ひらがな、カタカナに加え、ラテン文字、キリル文字、ギリシャ文字など、幅広い文字に対応しています。
- 多様なウェイト: 極細から極太まで9つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
ゴシック体とは何か?(特徴や与える印象と実例)
ゴシック体の特徴
ゴシック体は、横線と縦線の太さがほぼ同じで、セリフ(小さな装飾)がない書体です。以下のような特徴があります。
ゴシック体の特徴
- 高い視認性: 線の太さが均一で、遠くからでも見やすい書体です。
- シンプルでモダン: 装飾がなく、すっきりとした印象を与えます。
- 力強さと親しみやすさ: 太めのゴシック体は力強さを感じさせ、細めのゴシック体は親しみやすさを感じさせます。
太さが与える影響の違い
ゴシック体はフォントの太さによって見る人に与える印象が大きく異なります。
ゴシック体の太さによる印象の違い
- 太い: 力強さ、安定感、男らしさ
- 細い: 親しみやすさ、洗練さ、女性らしさ
ゴシック体の用途
ゴシック体は装飾がなく太さが均一なので「目立たせたい」場合や、WEBサイトなど「モダンな印象」を与える場合、「子供でも親しみやすい」といった場合に使用されます。
ゴシック体の用途
- 見出しやタイトル
- 看板
- ポスター
- WEBサイト
- 子供向けのデザイン
主なゴシック体の一覧
ゴシック体も、明朝体と同じく日本語フォントの中でも特に種類が豊富な書体です。その中でも、代表的なものは以下になります。
代表的なゴシック体のフォント
- 中ゴシックBBB (なかゴシックBBB): モリサワが開発したスタンダードなゴシック体で、様々な場面でよく使われます。
- ヒラギノ角ゴシック (ヒラギノすみゴシック): Mac標準のゴシック体で、洗練された印象を与えます。
- 游ゴシック (ゆうゴシック): モリサワが開発した、可読性に優れたゴシック体です。
- Noto Sans CJK JP (ノト サンズ CJK JP): Googleが開発したオープンソースのゴシック体で、高い汎用性と可読性を備えています。
中ゴシックBBB (なかゴシックBBB)
中ゴシックBBB(ちゅうゴシックビービービー)は、モリサワが開発・販売する、伝統的なゴシック体フォントです。1963年にリリースされ、その高い可読性と安定感から、日本の印刷業界で長く愛されてきた書体です。
ただ、有料フォントなこともあり、デジタルデバイスを販売する各社(Windows, Googleなど)が独自のゴシックフォントを開発して使用しているため登場機会は減ってきています。
中ゴシックBBBの特徴
- オーソドックスな字形: 基本的な書体として長く使われてきたため、親しみやすく読みやすい字形です。
- アクセントのあるエレメント: 点やはらいなどの細かい部分が強調されており、メリハリのある印象を与えます。
- やや小さめの文字サイズ: 全角に対して文字サイズがやや小さめに設計されているため、可読性が高く、長文でも読みやすい書体です。
ヒラギノ角ゴシック (ヒラギノすみゴシック)
ヒラギノ角ゴシック(ヒラギノすみゴシック)は、株式会社モリサワが開発・販売する有料フォントです。
洗練された印象を与えるゴシック体フォントです。Mac標準のゴシック体として搭載されており、高い視認性と美しい字形から、幅広い分野で利用されています。
オシャレな感じで有名なMacに標準として採用されるほどの良いフォントです。ただ、使うと「なんとなくMacっぽい」という感じになります。
ヒラギノ角ゴシックの特徴
- 洗練された字形: 太さと細さのバランスが良く、すっきりとした印象を与えます。
- 高い視認性: 線の切れ味が鋭く、遠くからでも見やすい書体です。
- 豊富なウェイト: 極細から極太まで9つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
- 調和性: 明朝体の「ヒラギノ明朝」との組み合わせを意識してデザインされており、バランスの良いレイアウトが可能です。
游ゴシック (ゆうゴシック)
游ゴシック(ゆうゴシック)は、字游工房が開発・販売するスタンダードなゴシック体フォントです。2008年に発売され、高い視認性と読みやすさから、幅広い分野で利用されています。
游ゴシックの「游」は会社名からつけられているものです。
游ゴシックの特徴
- 洗練された字形: 太さと細さのバランスが良く、すっきりとした印象を与えます。
- 高い視認性: 線の切れ味が鋭く、遠くからでも見やすい書体です。
- 豊富なウェイト: 極細から極太まで7つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
- 調和性: 明朝体の「游明朝」との組み合わせを意識してデザインされており、バランスの良いレイアウトが可能です。
Noto Sans CJK JP (ノト サンズ CJK JP)
Noto Sans CJK JPは、GoogleとAdobeが共同開発したオープンソース(無料の)のフォントです
「Noto」は「Notes」の複数形から来ており、世界中の言語を美しく表現することを目的としています。
「Snas」はフランス語の言葉で、日本語では「〜なしに」「〜がなくて」という意味です。フォントでは明朝体のような飾りがないこと、つまりゴシック体であることを示しています。
「CJK」は、中国語(Chinese)、日本語(Japanese)、韓国語(Korea)の略称です。
Noto Sans CJK JPの特徴
- 高い汎用性: CJKの3つの言語に対応しており、幅広い地域で利用できます。
- 洗練されたデザイン: シンプルで読みやすい字形は、WebサイトやUIデザインに最適です。
- オープンソース: 無償で利用でき、商用利用も可能です。
- 豊富な文字セット: 各言語の広範な文字セットに対応しています。
- 多様なウェイト: 極細から極太まで9つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
丸ゴシック体とは何か?(特徴や与える印象と実例)
丸ゴシック体の特徴
丸ゴシック体は、ゴシック体の角を丸くした書体です。
ゴシック体の持つ力強さや親しみやすさを残しつつ、丸みによって柔らかさや優しさも表現できます。
ゴシック体に比べよりカジュアルで優しい印象を与えます。
丸ゴシック体の特徴
- 視認性: 線の太さが均一で、遠くからでも見やすい書体です。
- 親しみやすさ: 角が丸いので、硬い印象を与えず、親しみやすい雰囲気を演出できます。
- 柔らかさ: 丸みによって、優しい印象や柔らかい雰囲気を表現できます。
- カジュアルさ: 堅苦しいイメージがなく、カジュアルなデザインによく使われます。
丸ゴシック体の用途
明朝体は「繊細」「上品」「安定」「信頼」といった少し堅苦しいかしこまった印象を与えるフォントです。このため、次のような場面で使われます。
また、「和」の印象も強いため和風デザインにもよく使われます。
丸ゴシック体の用途
- 子供向けのデザイン: おもちゃや絵本など、子供向けのデザインによく使われます。
- カジュアルな広告: カフェやレストランなどのカジュアルな広告によく使われます。
- 親しみやすいWebサイト: 親しみやすく読みやすいWebサイトのデザインに適しています。
- 柔らかい印象を与える印刷物: パンフレットやチラシなど、柔らかい印象を与えたい印刷物によく使われます。
主な丸ゴシック体の一覧
代表的な丸ゴシック体のフォント
- ヒラギノ丸ゴシック: モリサワが開発・販売する丸ゴシック体で、高い視認性と洗練された字形が特徴です。Mac標準の丸ゴシック体として搭載されています。
- メイリオ: マイクロソフトが開発した丸ゴシック体で、Windows標準の丸ゴシック体として搭載されています。読みやすく親しみやすい字形が特徴です。
- HG丸ゴシックM-PRO:リコーが開発・販売する半角丸ゴシック体です。
ヒラギノ丸ゴシック
ヒラギノ丸ゴシックは、モリサワが開発・販売する有料フォントです。
「ヒラギノ」はモリサワが開発した書体ファミリーの名称で、高い品質と洗練されたデザインが特徴です。
ヒラギノ丸ゴシックの特徴
- 高い視認性: 線の太さが均一で、遠くからでも見やすい書体です。
- 洗練された字形: 角の丸みが絶妙で、親しみやすさと上品さを兼ね備えています。
- 豊富なウェイト: 極細から極太まで9つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
- 高い汎用性: Webサイト、印刷物、UIデザインなど、様々な場面で利用できます。
メイリオ (メイリオ・Meiryo)
メイリオ(メイリオ・Meiryo)は、マイクロソフトが開発したフォントで、Windows Vista以降の日本語版OS標準のフォントとして搭載されています。
「メイリオ」とは「明瞭(めいりょう)」を語源としています。その名の通り、高い視認性と読みやすさが特徴です。
丸ゴシック体ですが、丸過ぎずビジネスでも十分使えるフォントです。
Windowsユーザーにはとても馴染みが深く、とにかくメイリオにしておけばなんとなくオシャレになる(古臭くない)という使い方も多いです。
メイリオの特徴
- 高い視認性: 線の太さが均一で、画面表示や印刷でも鮮明に表示されます。
- 親しみやすい字形: 丸みのある柔らかい形状で、親しみやすい印象を与えます。
- 調和性: 他のフォントとの調和がとれるように設計されています。
- 豊富なウェイト: 極細から極太まで9つのウェイトがあり、表現の幅が広いです。
メイリオとメイリオUI(Meiryo UI)の違い
ちなみに、メイリオの他にメイリオUI(Meiryo UI)もあります。メイリオUI(Meiryo UI)はメイリオと比べて、ひらがな・カタカナの横幅が狭く設計されており、限られたスペースでも文字を多く表示できます。漢字のサイズは同じです。
ボタンやメニューなど、UI部品のテキストや、スペースが限られている場面に適しています。
HG丸ゴシックM-PRO
HG丸ゴシックM-PROは、リコーが開発・販売する半角丸ゴシック体です。
「HG」はリコーが開発した書体ファミリーの名称で、高い品質と洗練されたデザインが特徴です。
メイリオと比べると丸みが強く柔らかくかわいらしい雰囲気になります。可愛すぎるためビジネスにはあまり向きません。
HG丸ゴシックM-PROの特徴
- 洗練された字形: 丸みを帯びた角と、バランスの良い字形が特徴です。
- 高い視認性: 線の太さが均一で、遠くからでも見やすい書体です。
- 欧文との調和: 欧文フォント「HG丸ゴシックM」と調和しており、バランスの良いレイアウトが可能です。
筆書体とは何か?(特徴や与える印象と実例)
筆書体の特徴
筆書体は、日本の書道で使われる文字を再現した書体です。書道の美しさや伝統が込められています。
筆書体の特徴
- 手書きの温かみ: 筆の動きやインクの滲みなどを表現し、手書きの温かみを感じさせることができます。
- 表現力の豊かさ: 筆圧や筆の運び方によって、様々な表情を表現することができます。
- 伝統の継承: 日本の書道の伝統を継承し、文化的な価値を持っています。
筆書体の用途
筆書体は書道で日本的な書体のため、日本文化を紹介するときに用いられることが多いです。
筆書体の用途
- 書道作品: 筆書体の本来の用途であり、芸術作品として鑑賞されます。
- ロゴデザイン: 企業やブランドのロゴに用いられ、個性や伝統を表現できます。
- パッケージデザイン: 商品パッケージに用いられ、高級感や和の雰囲気を演出できます。
- WebサイトやUIデザイン: 見出しや装飾に用いられ、日本の文化や伝統を感じさせるデザインにできます。
主な筆書体の一覧
代表的な筆書体のフォント
- 青柳疎石フォント: 書家・青柳疎石さんによって作成された毛筆フォント。独特の線の細さやバランスが印象的です。
- 衡山毛筆フォント: 書家・青柳衡山先生によって作成された毛筆フォント。楷書に近い整った形が特徴です。
- 京円R: 力強い和のテイストを表現できるフォント。
- 桜花R: 繊細で優しい雰囲気のフォント。
青柳疎石フォント
青柳疎石フォントは、書家・青柳疎石さんによって作成された毛筆フォントで、無料で利用することができます。独特の線の細さやバランスが印象的です。
衡山毛筆フォント
衡山毛筆フォントは、書家・青柳衡山先生によって作成された毛筆フォントです。無料で使うことがでっきます。
楷書に近い整った形が特徴です。
その他の筆書体フォント
UDフォントとは何か?(特徴や与える印象と実例)
UDフォントの特徴
UDフォントは、「ユニバーサルデザインフォント」の略称で、年齢や性別、能力に関係なく、誰でも見やすく読みやすいように設計されたフォントです。
一般的なフォントと比べて、UDフォントには以下の特徴があります。
UDフォントの特徴
- 文字の形がわかりやすい: 画線を太くしたり、開口部を広くしたりすることで、文字の形が認識しやすくなっています。
- 読みやすい: 文字間のバランスや行間を調整し、文章が読みやすくなっています。
- 読み間違えにくい: 似ている文字の形を差別化することで、読み間違いを防ぎます。
UDフォントの用途
UDフォントは私たちの身近、とくに生活環境の中でよく使われているフォントです。
UDフォントの用途
- 教育現場: 教科書や教材で、読みやすさを向上させます。
- 公共施設: 標識や案内板で、視認性を高めます。
- ウェブサイト: インターネット上の文章で、読みやすさを向上させます。
- 企業: 企業のロゴやパンフレットなどで、ユニバーサルデザインの理念を実践します。
主なUDフォントの一覧
代表的なUDフォント
- UD新ゴ(うでしんご):株式会社モリサワが開発したゴシックUDフォント。
- UD丸ゴシック(うでまるごしっく):株式会社モリサワが開発した丸ゴシックUDフォント。
- UDデジタル教科書体:株式会社タイプバンクが作成したUDフォント
- NUDモトヤアポロ:株式会社モトヤが作成したUDフォント
UDフォントの中でも「UDデジタル教科書体」や「NUDモトヤアポロ」などの書体は教科書に使われることも多いため「学参書体」とも呼ばれます。
UD新ゴ(うでしんご)
UD新ゴ(うでしんご)は、視覚障害者の方でも読みやすいように設計されたフォントです。
株式会社モリサワが開発・販売している有料フォントです。UD(うで)は「Universal Design(ユニバーサルデザイン)」の世界中の誰もが利用しやすいデザインといった意味になります。
他のフォントと比べて「文字間隔が広く、文字が重なりにくい」「はらいや点などの細かい部分が明確化され、視認性が高い」といった特徴があります。
看板や標識などで使われている、無機質なんだけどどこかオシャレなフォントです。
UD丸ゴシック(うでまるごしっく)
UD丸ゴシックは、モリサワが開発・販売するユニバーサルデザイン(UD)フォントです。
丸ゴシック体独特の親しみやすさを活かしつつ、読みやすさと視認性を向上させた書体として、様々な場面で利用されています。
UDデジタル教科書体
UDデジタル教科書体は、株式会社タイプバンクが開発・販売するユニバーサルデザイン(UD)フォントです。2016年に発売され、日本の教育現場で広く使用されています。
UDデジタル教科書体は、視覚障がいを持つ児童や学習障害を持つ児童が、より読みやすく、書きやすい教科書を使用できるよう開発されました。
UDデジタル教科書体の特徴
- 読みやすさ: 書き順や筆運びを考慮したデザインで、文字の形が認識しやすく、読みやすい書体になっています。
- 視認性: 太さの強弱を抑え、ハライや点などの形状を調整することで、視認性を向上させています。
- 学習指導要領への準拠: 学習指導要領に準拠した書写に近い骨格を採用しており、書写教育にも適しています。
UDデジタル教科書体には以下のようなバリエーションがあります。
UDデジタル教科書体のバリエーションの一例
- UDデジタル教科書体 N
- UDデジタル教科書体 NP
- UDデジタル教科書体 NK
末尾につくアルファベットは文字幅などを表しています。
- N: 等幅フォント(文字幅が均一)
- NP: 欧文・数字のみプロポーショナルフォント(文字幅が可変)
- NK: 欧文・数字を含むプロポーショナルフォント
「UDデジタル教科書体 N-B」のようにその後ろに更に「A」や「B」のアルファベットがつくこともあります。
NUDモトヤアポロ
NUDモトヤアポロは、株式会社モトヤが開発・販売するユニバーサルデザイン(UD)フォントです。
モトヤ UDフォントの一種であり、可読性・視認性・判読性を向上させた書体として、様々な分野で利用されています。
NUDモトヤアポロの特徴
- 優れた可読性: 文字の形が認識しやすく、読みやすいデザインになっています。
- 高い視認性: 太さの強弱を抑え、ハライや点などの形状を調整することで、視認性を向上させています。
- ユニバーサルデザイン: 視覚障がいを持つ人や読み方に困難さを抱える人でも読みやすいように、字間や行間を調整しています。
- 幅広いウエイト: 極細から極太までの6つのウエイトがあり、用途に合わせて選択できます。
株式会社モトヤのその他のUDフォント
株式会社モトヤはその他にも「NUDモトヤシーダ」「NUDモトヤマルベリ」「NUDモトヤ明朝」などのUDフォントを出しています。
デザインフォントとは何か?(特徴や与える印象と実例)
デザインフォントの特徴
デザインフォントは、文字の形状やデザインに個性や装飾性を施した書体です。
明朝体やゴシック体などの基本的な書体とは異なり、ユニークな形や印象的なデザインが特徴です。
デザインフォントの特徴
- 個性の演出: ユニークなデザインのフォントは、ブランドや商品の個性を際立たせてくれます。
- 視覚的な訴求力: デザイン性の高いフォントは、人の目を引き、印象に残ります。
- 創造性の発揮: 様々なデザインフォントを組み合わせることで、独創的なデザインを生み出すことができます。
デザインフォントの用途
デザインフォントの魅力は、何と言ってもその表現力にあります。文字が単なる情報伝達手段を超えて、デザイン要素として機能します。
デザインフォントの用途
- 広告やポスターなどの宣伝物: 目を引くデザインで、消費者の注意を喚起します。
- ロゴやパッケージデザイン: ブランドの個性を表現し、アイデンティティを確立します。
- ファッション関連のデザイン: アパレルや雑貨のデザインに個性をプラスします。
- ウェブデザインやアプリのデザイン: ユーザーインターフェースを魅力的にし、ユーザビリティを向上させます。
- エディトリアルデザイン: 雑誌や書籍などの印刷物に個性的なデザインを取り入れます。
主なデザインフォントの一覧
代表的なデザインフォントのフォント
- UD勘亭流(タイプバンク)
- 翠流ゆゆポップ(モリサワ)
- 花園明朝(Hanazono Mincho)
- ふい字(Fui Font)
- ロゴたいぷゴシック(LogoTypeGothic)
- あずきフォント(Azuki Font)
- 筑紫明朝(Tsukushi Mincho)
- フォーク(Folk)
デザインフォントとUDフォントの違い
デザインフォントで検索すると「UD~」というユニバーサルデザインであることを意味するアルファベットがついたフォントが出てくることがあります。
ユニバーサルデザイン(UD)の理念に基づいて、誰もが読みやすく、見やすいように設計された書体です。
一方、デザインフォントは装飾性や個性的なデザインを施された書体です。明朝体やゴシック体などの基本的な書体とは異なり、ユニークな形や印象的なデザインが特徴です。
このため、目的や用途に合わせて、UDフォントとデザインフォントを適切に使い分けることが重要です。
UDフォントとデザインフォントどちらを選ぶか?
- UDフォント:読みやすさや視認性が重要な場合。
- デザインフォント:デザイン性や表現力が重要な場合。
UD勘亭流
UD勘亭流は、株式会社タイプバンクが開発・販売するユニバーサルデザイン(UD)フォントです。
手書きの筆文字のような温かみのある書体であり、読みやすさと親しみやすさを兼ね備えています。
江戸っ子のような雰囲気になります。
UD勘亭流の特徴
- 温かみのあるデザイン: 手書きの筆文字をイメージした柔らかい線質で、親しみやすい印象を与えます。
- 優れた可読性: 文字の形が認識しやすく、読みやすいデザインになっています。
- 高い視認性: 太さの強弱を抑え、ハライや点などの形状を調整することで、視認性を向上させています。
- UDフォントとしての配慮: 文字間や行間を調整することで、読みやすさを向上させています。
翠流ゆゆポップ
翠流ゆゆポップは、株式会社モリサワが開発・販売するフォントです。
太い平芯のマーカーペンで書いたような、親しみやすく楽しげな雰囲気を持つPOP体です。適度にアンバランスな文字のプロポーションが楽しさやホッとするような優しさを感じさせ、絵本やテロップ・POPなどの幅広い場面で使えます。
なお、本書体はモリサワで制作したかな・英数字に、Arphic Typesの「AR悠々ゴシック体EB」の漢字を組み合わせています。
花園明朝
花園明朝(はなぞの みんちょう)は、GlyphWikiで開発されているオープンソースの漢字フォントです。明朝体の書体で、細めの線と美しい字形が特徴です。
花園明朝の特徴
- 美しい字形: 繊細な筆致を再現した美しい字形が特徴です。
- 豊富な文字収録: 6万字以上の漢字を収録しており、様々な用途に対応できます。
- オープンソース: オープンソースフォントなので、無料で利用・改変・再配布が可能です。
ふい字
ふい字(ふいじ)は、作者の「ふい」さんによって作成された手書き風のフリーフォントです。
ボールペンで書いたような細めの線と、女性的な柔らかい印象が特徴です。
ふい字の特徴
- 手書き風のデザイン: ボールペンで書いたような細めの線と、優しい丸みが特徴です。
- 読みやすさ: 文字の形が認識しやすく、読みやすいデザインになっています。
- 親しみやすさ: 手書きの温かみがあり、親しみやすい印象を与えます。
- 豊富な文字収録: ひらがな、カタカナ、漢字、英数字、記号などを収録しています。
- 無料利用可能: 商用・非商用を問わず無料で利用できます。
ロゴたいぷゴシック
ロゴたいぷゴシックは、フリーフォント配布サイト「FontFree.me」で公開されている日本語フリーフォントです。
スタイリッシュでかっこいい印象と、少し優しくエレガントな柔らかいデザインが特徴です。
ロゴたいぷゴシックの特徴
- おしゃれなデザイン: ロゴやタイトルデザインに向いている漢字も含まれています。
- 読みやすさ: ゴシック体の読みやすさを活かしたデザインです。
- 無料利用可能: 商用・非商用問わず無料で利用できます。
あずきフォント(Azuki Font)
あずきフォントは、手書き風の温かみのあるフォントです。
太さと強弱を調整した線と丸みを帯びた字形が特徴で、親しみやすさと優しい印象を与えます。
あずきフォント(Azuki Font)の特徴
- 手書き風のデザイン: まるで手書きしたような、温かみのあるデザインが特徴です。
- 読みやすさ: 文字の形が認識しやすく、読みやすいデザインになっています。
- 親しみやすさ: 温かみのある印象で、親しみやすい雰囲気を与えます。
- 豊富な文字収録: ひらがな、カタカナ、漢字、英数字、記号などを収録しています。
- 無料利用可能: 商用・非商用問わず無料で利用できます。
筑紫明朝(Tsukushi Mincho)
筑紫明朝は、株式会社モリサワが開発・販売する明朝体の書体です。
従来の明朝体とは異なる、オールドスタイルの明朝体として知られています。美しい打ち込みや伸びやかなハネ、ハライが特徴です。
筑紫明朝(Tsukushi Mincho)の特徴
- 美しい字形: 明治期に生まれた活字の“正方形の文字”という従来の明朝体より、さらに文字固有の形を活かしたスタイルが特徴です。
- 読みやすさ: 文字間や行間を調整することで、読みやすさを向上させています。
- 洗練された印象: 明朝体の持つシャープさと洗練された印象を継承しています。
- 豊富なウエイトとスタイル: 6つのウエイトと2つのスタイル(レギュラー、オールド)があり、様々なデザインに対応できます。
フォーク(Folk)
フォークフォントは、株式会社モリサワが開発・販売する和欧混植フォントです。
明朝体の持つシャープさと、ゴシック体の機能性を兼ね備えたデザインが特徴です。
筑紫明朝(Tsukushi Mincho)の特徴
- 和欧混植: 和文と欧文を違和感なく組み合わせることができます。
- 読みやすさ: 明朝体の細い横画と太い縦画のコントラストが、読みやすさを向上させています。
- 洗練された印象: モダンな雰囲気と上品さを併せ持ったデザインです。
- 豊富なウエイトとスタイル: 5つのウエイトと2つのスタイル(レギュラー、オールド)があり、様々なデザインに対応できます。
- フォークフォント Pro M + Optima Regular: 和文にフォークフォント、欧文にOptima Regularを組み合わせた、上品で洗練されたデザインです。
欧文フォント(セリフとサンセリフなど)
欧文フォントとは何か?
欧文フォントとは、ラテン文字(アルファベット)を基にしたフォントのことを指します。
英語をはじめとする多くの西洋言語で使用されており、文字のデザインやスタイルが豊富で、さまざまな用途に応じたフォントが存在します。
欧文フォントの種類
欧文フォントは次の5つの種類に分類することができます。
欧文フォントの種類
- セリフ(Serif)
文字の端に小さな飾り(セリフ)があるフォント。伝統的でクラシックな印象を与えます
例:Times New Roman、Garamond
- サンセリフ(Sans-Serif)
セリフがないフォント。モダンでクリーンな印象を与えます。
例:Helvetica、Arial
- スラブセリフ(Slab Serif)
セリフが太く角張ったデザインのフォント。力強い印象を与えます。
例:Rockwell、Courier
- ディスプレイ(Display):見出しやロゴなどに使用する装飾的なフォント。個性的なデザインが特徴です。
例:Impact、Lobster
- 手書き(Handwriting):手書き風のデザインのフォント。温かみや親しみやすさを表現します。
例:Comic Sans、Brush Script
セリフフォントやサンセリフフォントは、長文の文章(小説、エッセイ、記事など)には読みやすさを重視する場合に適しています。
ディスプレイフォントやスラブセリフフォントは、見出しやポスター、ロゴなど、目立たせたい部分に効果的です。
手書きフォントは、カジュアルなデザインや温かみのあるデザインに適しています。
セリフとサンセリフとは何か?違い
欧文フォントの中でも「セリフ(Serif)」と「サンセリフ(Sans-Serif)」を耳にすることが多いと思います。
この違いはフォントに装飾があるかないかの違いです。それぞれの詳細は以下で解説していきます。
セリフ(Serif)
セリフ(Serif)とは何か?
セリフ(Serif)とは、文字の端(特に縦線や横線の終わり)についている小さな装飾のことです。日本語フォントでいう明朝体がセリフにあたります。
セリフ(Serif)の特徴
- 文字のストロークの端に小さな飾りや突起があります。
- 古典的で伝統的な印象を与えることが多いです。
- 長文の文章において読みやすいとされるため、書籍や新聞、学術論文などで広く使用されています。
- セリフは文字間の視線のガイドとなり、文章を読む際の流れを助けると考えられています。
セリフ(Serif)の代表的なフォント
代表的なフォントには次のようなものがあります。
セリフ(Serif)の代表的なフォント
- Times New Roman: 伝統的で広く使用されているフォント。新聞や書籍、ビジネス文書などに多く使われます。
- Garamond: 16世紀にデザインされたエレガントなフォントで、書籍や高級印刷物に適しています。
- Georgia: ウェブ用に設計されたセリフフォントで、スクリーン上でも読みやすいです。
Times New Roman
Times New Romanは、非常に広く使用されているセリフ(Serif)フォントの一つです。
1931年にイギリスの新聞「The Times」用にスタンレー・モリソン(Stanley Morison)とビクター・ラーダント(Victor Lardent)によってデザインされました。
このフォントは、その読みやすさとエレガントなデザインから、多くの印刷物やデジタルメディアで採用されています。
Garamond(ギャラモン)
Garamondは、16世紀にフランスの活字鋳造業者クロード・ギャラモンによって制作された書体です。現在でも広く使用されている、オールドフェイスと呼ばれるローマン体の代表格として知られています。
Garamond(ギャラモン)の特徴
- エレガントなデザイン: 美しい曲線とバランスのとれた字形が特徴です。
- 読みやすさ: 小文字の「g」や「a」などの独特な字形が、視認性を高めます。
- 洗練された印象: クラシックで洗練された印象を与える書体です。
- 豊富なバリエーション: ローマン体、イタリック体、様々なウエイトなど、幅広いバリエーションがあります。
Georgia(ジョージア)
Georgia(ジョージア)は、1993年にMatthew Carterによってデザインされ、Microsoft社によってリリースされたセリフ体のフォントです。現在では、WindowsやmacOSなどのOSに標準搭載されており、広く使われています。
Georgia(ジョージア)の特徴
- 読みやすさ: 小文字の「a」や「g」などの字形を工夫することで、画面上でも読みやすいデザインになっています。
- 温かみのある印象: 丸みを帯びた角や、太めのストロークが特徴で、温かみのある印象を与えます。
- 高い視認性: 太めのストロークと明確な字形により、高い視認性を持ちます。
- Webフォントとしての最適化: スクリーン上で美しく表示されるように設計されており、Webフォントとしても適しています。
サンセリフ(Sans-Serif)
サンセリフ(Sans-Serif)とは何か?
サンセリフ(Sans-Serif)の「サン(Sans)」とは、フランス語で「〜なし」という意味です。このため、「サンセリフ」は「セリフ(装飾)なし」を意味します。日本語フォントのゴシック体がサンセリフにあたります。
サンセリフ(Sans-Serif)の特徴
- 文字のストロークがクリーンでシンプルです。
- モダンで現代的な印象を与えることが多いです。
- 読みやすく、特にデジタルスクリーンでの表示に適しています。
- ウェブデザインやユーザーインターフェース、看板、広告などで広く使用されています。
- シンプルで直線的なデザインが視認性を高めるとされています。
サンセリフ(Sans-Serif)の代表的なフォント
代表的なフォントには次のようなものがあります。
サンセリフ(Sans-Serif)の代表的なフォント
- Helvetica: バランスの取れた美しいデザインで、広告やブランドデザイン、ユーザーインターフェースに多く使われます。
- Arial: 非常に広く使用されているフォントで、シンプルでクリーンなデザインが特徴です。多用途に使える万能フォントです。
- Verdana: スクリーン用に設計されたフォントで、大きなxハイト(小文字の高さ)と広い字間が特徴です。ウェブサイトや電子メールでの使用に適しています。
Helvetica(ヘルベチカ)
Helvetica(ヘルベチカ)は、1957年にスイスのハース・デザイン事務所でデザインされたサンセリフ体の書体です。現在では世界中で最も使用されている書体のひとつとして知られています。
ヘルベチカには、太さ(ライト、レギュラー、ボールドなど)やスタイル(イタリック、オブリークなど)などのバリエーションが豊富に揃っています。そのため、様々なデザインに合わせて最適な書体を選択することができます。
Helveticaの特徴
- シンプルな美しさ: 装飾を排した、シンプルで洗練されたデザインが特徴です。
- 読みやすさ: 視認性が高く、読みやすい書体です。
- 汎用性: 幅広い用途に適した、汎用性の高い書体です。
- 中立性: 主張しすぎないニュートラルな印象を与えるため、様々なデザインに馴染みます。
Arial(エイリアル)
Arial(エイリアル)1992年にMicrosoft社によってリリースされたサンセリフ体のフォントです。現在では、WindowsやmacOSなどのOSに標準搭載されており、広く使用されています。
Arial(エイリアル)の特徴
- 読みやすさ: シンプルで明確な字形が特徴で、画面上でも読みやすいデザインになっています。
- 中立性: 主張しすぎないニュートラルな印象を与えるため、様々なデザインに馴染みます。
- 汎用性: 幅広い用途に適した、汎用性の高いフォントです。
- 視認性: 太めのストロークと明確な字形により、高い視認性を持ちます。
- Webフォントとしての最適化: スクリーン上で美しく表示されるように設計されており、Webフォントとしても適しています。
Verdana(ヴァーダナ)
Verdana(ヴァーダナ)は、1996年にMicrosoft社によってリリースされたヒューマニスティックサンセリフ体のフォントです。現在では、WindowsやmacOSなどのOSに標準搭載されており、広く使用されています。
Verdana(ヴァーダナ)の特徴
- 読みやすさ: 小文字の「a」や「g」などの字形を工夫することで、画面上でも読みやすいデザインになっています。
- 温かみのある印象: 丸みを帯びた角や、太めのストロークが特徴で、温かみのある印象を与えます。
- 高い視認性: 太めのストロークと明確な字形により、高い視認性を持ちます。
- Webフォントとしての最適化: スクリーン上で美しく表示されるように設計されており、Webフォントとしても適しています。
- メイリオのベース: メイリオの欧文部分は、Verdanaをベースに再構築されています。
スラブセリフ(Slab Serif)
スラブセリフ(Slab Serif)とは何か?
スラブセリフ(Slab Serif)は、セリフ体の書体の一種で、セリフが太く平らな形状をしているのが特徴です。
「スラブ(Slab)」とは「板」つまり「平ら」という意味です。
スラブセリフ(Slab Serif)の代表的なフォント
- 力強さ・安定感: 太く平らなセリフは、力強さや安定感を与える印象を与えます。
- 視認性: 大きなセリフは、遠目でも読みやすく、視認性に優れています。
- モダンな雰囲気: クラシックな印象と同時に、モダンな雰囲気も持ち合わせています。
スラブセリフ(Slab Serif)の代表的なフォント
代表的なフォントには次のようなものがあります。
サンセリフ(Sans-Serif)の代表的なフォント
- Clarendon (クラレンドン): 英国の活字鋳造業者ウィリアム・カズンズによって作られた書体で、スラブセリフ書体の代表格です。
- Rockwell (ロックウェル): アメリカの活字鋳造業者モノタイプ社によって作られた書体で、太く力強いセリフが特徴です。
- Memphis (メンフィス): アメリカのデザイナーエヴェレット・アイムズによって作られた書体で、幾何学的な形状のセリフが特徴です。
Clarendon (クラレンドン)
Clarendon(クラレンドン)は、1845年にイギリスの活字鋳造業者ベンジャミン・フォックスによってデザインされたスラブセリフ体の書体です。現在では、その力強さ、読みやすさ、洗練されたデザインから、
Clarendon(クラレンドン)の特徴
- 力強さと安定感: 太めのセリフとストロークが、力強さと安定感を与える印象を与えます。
- 高い視認性: 大きなセリフと明確な字形は、遠目でも読みやすく、高い視認性を持ちます。
- 洗練されたデザイン: クラシックな雰囲気と同時に、モダンな洗練されたデザインも持ち合わせています。
- 汎用性: 見出し、本文、ロゴなど、様々な用途に適した汎用性の高い書体です。
Rockwell (ロックウェル)
Rockwell(ロックウェル)は、1930年代にアメリカ合衆国の活字鋳造業者モノタイプ社によって制作されたスラブセリフ体の書体です。現在では、その力強さ、読みやすさ、モダンな雰囲気から、世界中で広く使用されています。
Rockwell (ロックウェル)の特徴
- 力強さと安定感: 太めのセリフとストロークが、力強さと安定感を与える印象を与えます。
- 高い視認性: 大きなセリフと明確な字形は、遠目でも読みやすく、高い視認性を持ちます。
- モダンな雰囲気: クラシックな雰囲気と同時に、モダンな洗練されたデザインも持ち合わせています。
- 汎用性: 見出し、本文、ロゴなど、様々な用途に適した汎用性の高い書体です。
Memphis (メンフィス)
Memphis(メンフィス)は、1990年代にアメリカ合衆国のデザイナーエヴェレット・アイムズによって制作された幾何学的な形状が特徴的なサンセリフ体の書体です。現在では、そのユニークなデザインと遊び心のある雰囲気から、世界中で広く使用されています。
Memphis (メンフィス)の特徴
- 幾何学的な形状: 丸みを帯びた角や太いストローク、断面が正方形のセリフなど、幾何学的な形状が特徴です。
- 遊び心のある雰囲気: ユニークなデザインと鮮やかなカラーリングで、遊び心のある雰囲気を与えます。
- 視認性: 太いストロークと明確な字形は、視認性も高く保っています。
- 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめです。
ディスプレイ(Display)
ディスプレイ(Display)とは何か?
ディスプレイ(Display)フォントは、見出しやタイトル、ロゴなどの短いテキストに使用するためにデザインされたフォントのことを指します。
これらのフォントは、視覚的なインパクトを重視しており、装飾的で個性的なデザインが特徴です。
ディスプレイ(Display)の特徴
- 視覚的インパクト
- ディスプレイフォントは、目を引くデザインが特徴です。太字、斜体、独特の装飾など、さまざまなスタイルがあり、視覚的なインパクトを与えます。
- 広告、ポスター、ウェブサイトの見出し、雑誌のタイトルなどで使用されます。
- 多様なデザイン
- ディスプレイフォントは、非常に多様なデザインが存在します。手書き風、レトロ、モダン、未来的など、さまざまなテーマやスタイルに応じたフォントが揃っています。
- デザインの自由度が高く、創造的な表現が可能です。
- 短いテキスト向け
- 長文には向いておらず、短いフレーズや単語に最適です。見出しやタイトルでの使用が一般的です。
- 長時間読むには適さないため、読みやすさよりも視覚的なインパクトを重視します。
ディスプレイ(Display)の代表的なフォント
代表的なフォントには次のようなものがあります。
ディスプレイ(Display)の代表的なフォント
- Impact: 非常に太く、強いインパクトを与えるフォントです。見出しや広告に最適です。
- Lobster: カジュアルで親しみやすい手書き風のフォントです。ポスターやバナーに使われます。
- Bebas Neue: スタイリッシュでモダンなサンセリフフォントです。クリーンで直線的なデザインが特徴で、広告やロゴに適しています。
- Brush Script: 筆で書いたようなデザインのフォントです。エレガントでアーティスティックな雰囲気を持ちます。
- Futura Display: 未来的でモダンな印象を与えるフォントです。幾何学的なデザインが特徴で、広告やロゴに適しています。
Impact(インパクト)
Impact(インパクト)は、1965年にジェフリー・リー(Geoffrey Lee)によってデザインされたサンセリフ体の書体です。
イギリスの都市シェフィールドのスティーブンソン・ブレイク社(en:Stephenson Blake)から発売されました。丸みを帯びた角と太いストロークが特徴で、力強さや安定感を与える印象を与えます。
Impact(インパクト)の特徴
- 力強さと安定感: 太めのストロークと丸みを帯びた角が、力強さと安定感を与える印象を与えます。
- 視認性: 大きなセリフと明確な字形は、遠目でも読みやすく、高い視認性を持ちます。
- モダンな雰囲気: クラシックな雰囲気と同時に、モダンな洗練されたデザインも持ち合わせています。
- 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめです。
Lobster(ロブスター)
Lobster(ロブスター)は、2010年にディーン・オーウェン(Dean Owen)によってデザインされた手書き風のスクリプト体です。丸みを帯びた角と太いストローク、活発な印象を与える字形が特徴です。
Lobster(ロブスター)の特徴
- 親しみやすさ: 手書き風のデザインが、親しみやすく、カジュアルな印象を与えます。
- 遊び心: ユニークな字形と曲線的なラインが、遊び心のある雰囲気を演出します。
- 視認性: 太いストロークと明確な字形は、遠目でも読みやすく、視認性を持ちます。
- 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめです。
Bebas Neue(ベバス・ヌーヴェ)
Bebas Neue(ベバス・ヌーヴェ)は、2010年に Dharma Typeによって制作された幾何学的なサンセリフ体の書体です。
太いストロークとシンプルな字形が特徴で、力強さや現代的な雰囲気を与えます。
Bebas Neue(ベバス・ヌーヴェ)の特徴
- 力強さと安定感: 太めのストロークとシンプルな字形は、力強さと安定感を与える印象を与えます。
- 高い視認性: 大きな字形と明確な字形は、遠目でも読みやすく、高い視認性を持ちます。
- モダンな雰囲気: クラシックな雰囲気と同時に、モダンな洗練されたデザインも持ち合わせています。
- 汎用性: 見出し、本文、ロゴなど、様々な用途に適した汎用性の高い書体です。
Brush Script(ブラシ スクリプト)
Brush Script(ブラシ スクリプト)は、1962年にロバート・エ・スミス(Robert E. Smith)によってデザインされた筆文字風のスクリプト体です。
流れるような筆致と優雅な字形が特徴で、親しみやすく、エレガントな印象を与えます。
Brush Script(ブラシ スクリプト)の特徴
- 親しみやすさ: 筆文字風のデザインが、親しみやすく、温かみのある印象を与えます。
- エレガントさ: 流れるような筆致と優雅な字形は、エレガントな雰囲気を演出します。
- 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめ。
Futura Display(フーツラ ディスプレイ)
Futura Display(フーツラ ディスプレイ)は、1920年代にパウル・レナー(Paul Renner)によって制作された欧文書体「Futura」のディスプレイ書体バージョンです。
幾何学的な形状と均一なストロークが特徴で、力強さやモダンな印象を与えます。
Brush Script(ブラシ スクリプト)の特徴
- 力強さと安定感: 幾何学的な形状と均一なストロークは、力強さと安定感を与える印象を与えます。
- 高い視認性: シンプルな字形と均一な太さは、遠目でも読みやすく、高い視認性を持ちます。
- モダンな雰囲気: クラシックな雰囲気と同時に、モダンな洗練されたデザインも持ち合わせています。
- 汎用性: 見出し、本文、ロゴなど、様々な用途に適した汎用性の高い書体です。
手書き(Handwriting)
手書き(Handwriting)とは何か?
手書き(Handwriting)フォントは、手で書いた文字のようなデザインが特徴のフォントです。
温かみや親しみやすさ、個性を表現するために使用されます。
手書き(Handwriting)の特徴
- 手書き風のデザイン
手書きフォントは、手で書いた文字のような自然な不規則性を持っています。線の太さや文字の傾き、間隔などがランダムで、個性豊かなデザインが特徴です。
- 親しみやすさ
温かみや親しみやすさを感じさせるデザインで、カジュアルな雰囲気やパーソナルな印象を与えます。
- 装飾性
多くの手書きフォントは装飾的であり、装飾文字やスワッシュ(文字の一部が装飾的に延びるデザイン)が含まれることがあります。
- 多様なスタイル
手書きフォントには、カジュアルでフレンドリーなものから、エレガントで芸術的なものまで、さまざまなスタイルがあります。
手書き(Handwriting)の代表的なフォント
代表的なフォントには次のようなものがあります。
手書き(Handwriting)の代表的なフォント
- Comic Sans: カジュアルで親しみやすい手書きフォントです。楽しい印象を与えますが、フォーマルな文書には適しません。
- Pacifico: リラックスした雰囲気のカジュアルな手書きフォントです。フレンドリーで親しみやすい印象を与えます。
- Dancing Script: ダイナミックでエレガントな手書きフォントです。文字が踊るような動きのあるデザインが特徴です。
Comic Sans(コミック サンズ)
Comic Sans(コミック サンズ)は、1994年にヴィンセント・コナーレ(Vincent Connare)によってデザインされたサンセリフ体の書体です。漫画の吹き出しをイメージした、手書き風のフォルムが特徴です。
Comic Sans(コミック サンズ)の特徴
- 親しみやすさ: 手書き風のデザインが、親しみやすく、カジュアルな印象を与えます。
- 読みやすさ: 大きめの字形と丸みを帯びた角は、遠目でも読みやすく、視認性を持ちます。
- 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめです。
Pacifico(パシフィコ)
Pacifico(パシフィコ)は、2011年にVernon Adamsによってデザインされた手書き風のスクリプト体です。
1950年代のアメリカンサーフカルチャーからインスピレーションを得た、楽しげで陽気な印象を与えます。
Pacifico(パシフィコ)の特徴
- 親しみやすさ: 手書き風のデザインが、親しみやすく、カジュアルな印象を与えます。
- 楽しさや陽気さ: 曲線的なラインと弾むような字形が、楽しさや陽気さを演出します。
- 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめです。
Dancing Script(ダンシング・スクリプト)
Dancing Script(ダンシング・スクリプト)は、2011年にインパルラリ・タイプ(Impallari Type)によってデザインされたカジュアルな筆記体フォントです。
流れるような筆致と跳ねるような字形が特徴で、活発で楽しげな印象を与えます。
Dancing Script(ダンシング・スクリプト)の特徴
- 親しみやすさ: 手書き風のデザインが、親しみやすく、カジュアルな印象を与えます。
- 楽しさや活発さ: 跳ねるような字形と曲線的なラインが、楽しさや活発さを演出します。
- 個性的なデザイン: 他にない個性的なデザインを求める人におすすめです。
コメント